昨日の<Supper Moment Live 2018>興奮冷めやらぬうちに、レポートを書きます。
オープニング
香港のライブ・コンサートは開演時間よりも遅くスタートします。今回も20:15開演でしたが、実際は20:38スタートでした。
Sunnyは黑と茶色のポンチョを着て、黒のフードを目深に被っていました。
一曲目は「258km/h」、歌い始めて数秒、マイクが入っていない!
すぐに入りましたが初日のしょっぱなからこれ。(香港はこんなもんです)
さらにイヤモニが耳からすぐに外れるのか、Sunnyが歌いながらも何度も何度も
イヤモニを耳に入れては落ちるの繰り返し。(ちゃんとリハーサルやった?)
続いて「里程」「飛」を続けて披露し会場を盛り上げました。
「飛」の途中ではSupper momentロゴの入ったフラッグを担いで振り回していました。
さて、思ったよりも簡素なステージとメンバーの衣装でした。
ボーカルくらいはもうちょっとキラキラした衣装でも良い気がしましたが
彼らに限らず香港のアーティスト(アイドル以外)は結構ラフな格好な気がします。
SunnyのMC
「如果Supper Momment音樂旅程係一次流浪,2018年11月1日我哋終於流浪到香港紅磡體育館!」(もしSupper momentの音楽が彷徨い続ける旅だとすれば、2018年11月1日、僕らはついに香港コロシアムに辿りついたんだね)
今回のライブはペンライトなど持参する必要がなく、各座席に腕時計のように腕に巻き付けられるライトが用意されていました。
「最後晚餐」で会場のライトが一斉に点灯すると、コロシアムは光の海と化しました。
「有你哋每一點光,我哋先可以嚟到呢度!」
(君たち一つ一つの光があって、僕らはここに来られたよ)
謎の物体
ライブが始まってまだ最初のあたり、ステージの上部から大きな円状をした円錐が下りて来て、メンバーを覆いました。こういう演出のようですが、地味にメンバーの顔が円錐の隙間からしか見えなくて、一体何がしたかったのかな?と言う感想です。数曲そのまま歌い、せっかく生のSupper momentが目の前にいるのに円錐が邪魔で、観客は隙間から垣間見えるメンバーを見るっていう。
ようやくその邪魔な(それに視覚的にも別に大したアート要素がない)円錐が上部へ持ちあがり、メンバーの顔が徐々に見えてきたのですが、今度はその円錐が若干傾いています。最初の位置まで上がるでもなく、途中で止まっている感じ。
斜めになってブランブランしているし、ひょっとして故障?どうでもいいけどステージの邪魔だし、大勢のファンが見守る中で円錐がメンバーの上に落ちて事故でもなったらどうしよう?と勝手に心配していました。
今回はシンプルなステージで、唯一作った演出がこれ?というステージのデザインを考えた人に大いに疑問が残ります。香港人はどう思ったのだろう。
マイク音割れ
私は絶対音感もないし、多少音がずれていても別に気づかないくらいですがマイクの音割れくらいは分かりました。
ライブ開始して間もなく、音量のせいでもなく、マイクを通したSunnyの歌声が音割れしてものすごく違和感でした。慣れたらそうでもありませんでしたが・・香港コロシアムは古いし、会場の音響はいまひとつという感じ・・
幼少の頃の秘蔵写真も
「小伙子」を歌う前に、メンバーやライブ関係者の子どもの頃の写真が映像で流れました。メンバーのみならず、スタッフも全面に出してくるのがSupper momentらしいというか、なかなか他のアーティストでは見られないものです。子どもの頃の写真、お風呂に入っていて全裸の写真が出た時、会場は大爆笑でした。
香港の映画館でもそうですが、香港人は小ネタへの反応が良いですね。
しかしまあ、30年も前の写真にしてはちょっと古すぎる気もしましたが。
Rapを披露
「今夜酒氣吹過」はSupper moment初期の作品ですが、これを歌う前、Sunnyは昔のことを語り「以前は観客が二人だけっていうこともあったな」と言いました。また「今夜酒氣吹過」はボサノバ風にアレンジされていて、Rapも織り込まれました。
レコード会社元社長の故Gary Chan氏に捧げた内容です。
「12年來走過無數個嘅場館
由教堂 酒吧 live house再到今日嘅紅館
講真 當初我哋嘅故事 邊有明確嘅劇本
係全靠你哋撐住奇蹟唔會蝕本
呢條紅線 究竟可以去邊
人生嘅結局根本無人知會點
但係今晚你哋嘅歡呼
你哋嘅掌聲
你哋嘅支持就係紅線音樂繼續落去好大嘅意義
我仲要多謝 喺天上面嘅Gary
佢永遠託住個下巴企喺台邊
嚟到大奇蹟 呢個大日子
相信你會覺得安慰 覺得滿意
Gary 你聽到嗎
Gary 你滿唔滿意啊
佢喺個天上面 託我地同你哋講聲
多得你欣賞
多得你支持like」
係全靠你哋撐住奇蹟唔會蝕本
呢條紅線 究竟可以去邊
人生嘅結局根本無人知會點
但係今晚你哋嘅歡呼
你哋嘅掌聲
你哋嘅支持就係紅線音樂繼續落去好大嘅意義
我仲要多謝 喺天上面嘅Gary
佢永遠託住個下巴企喺台邊
嚟到大奇蹟 呢個大日子
相信你會覺得安慰 覺得滿意
Gary 你聽到嗎
Gary 你滿唔滿意啊
佢喺個天上面 託我地同你哋講聲
多得你欣賞
多得你支持like」
12年いろんなステージを駆け抜けた
教会、バー、ライブハウス、そして今日はコロシアム
正直、最初は僕らのストーリーに明確な台本なんて無かった
全部そっち頼みの奇蹟、赤字にもならない
この赤線(レコード会社名)、どこまで続くの
人生の結末がどうなるかなんて誰も知らない
でも今晩、みんなの声援 みんなの拍手
みんなのサポートで紅線音樂(レコード会社)は大きな意義を続けてゆく
僕はありがとうを伝えたい 天国のGaryへ
大きな奇蹟を起こした この素晴らしい日
安心してくれると、満足してくれると信じているよ
Gary 聞こえる?
Gary これで満足かな?
彼が天国から、僕らからみんなに伝えてほしいと言っているんだ
みんなが高く評価してくれたおかげだって
応援し続けてくれたおかげだって
特別ゲスト
香港のライブはゲストが登場するのが定番です。今回は日本のバンド「Survive Said The Prophet」が登場しました。
日本のバンドっていうかコネというか?ギターのIvanはSunnyの旧友です。
今回のライブ直前に発表されたSupper momentとSurvive Said The Prophet(長い・・)のコラボ曲「To Whom」を一緒に歌って、会場は大いに盛り上がりました。
「サバプロが武道館でライブをやる時は僕らもステージに登場するから!」と熱い友情を交わしました。
ただ、サバプロが日本で武道館クラスのバンドかどうか、私は最近まで知らなかったのですが、近年、怒涛の快進撃で日本の音楽市場に頭角を現したバンドです。2017年のサマソニ出演、Sony musicへ移籍、アニメの主題歌・・本当に近いうちに約束が実現すると思います。(サバプロの紹介はまた別の記事にします)
私もひそかにIvanとSunnyが15歳の頃から知っているので
二人が香港コロシアムに一緒に立っただけでも感極まるものがありました。
あんな子どもだったのに、すっかり身体も大きくなって別人みたいでした。
Ivanも、日本で日本人とバンドの活動を頑張っているけれど、
ホームである香港で旧友と立つステージも安心できたんじゃないかなと思います。
サバプロのソロステージとして「Network System」を一曲披露、
まさか香港で香港人バンドを見ていて日本人が出て来るなんて不思議でしたが
さすがというか、場慣れしている日本人のステージは安定感がありました。
幸せですか?
ここからバラードが続きました。「無盡」を歌い上げたあと、「幸福之歌」へ。
「你哋嘅人生過得好嗎?」(みんな、良い人生を送っている?)
というSunnyからの問いかけに観客は苦笑いというか、皆引っかかることがある感じ。
「良い人生だよ」と即答できない様子で、ちょっとおどけたような声援も。
その声援にSunnyがなおも「僕は真剣に聞いているんだよ」
と言うと会場もシーンとなりました。
「我希望所有人喺黑暗之中,試吓好靜去諗下呢條問題……」
(暗がりの中で、静かにこの問いについて考えてみて」
するとステージを含めて会場は真っ暗になりました。
暗闇の中、「幸福之歌」の前奏が始まりました。
歌がだんだん盛り上がると、観客席はライトの海に。
そんな雰囲気に泣いているファンもいたようです。
私も良い人生だったか?って聞かれてすぐ即答できません。
苦労や悩みばっかりの人生だなと思ってしまいます。
「幸福の歌」を聞いていたら、まずは足元にある幸せを見つめないとなと思いました。
アンコール
「是你令我再次找到心跳」「風箏」「Supper Moment」「橙海」「說再見了吧」香港コロシアムがオレンジ色の光の海になった時、
Sunnyが「最高に美しい橙海だ」と言いました。
アンコールでこんなに聞かせてくれるなんて思いませんでした。
前半が「あれ、今日は鐡樹蘭のライブを見に来ているんだっけ?」と錯覚するほど
激しい曲が続いていたので、ラストに向かっていわゆるSupper Momentらしい曲が
並んでいたように思います。
Sunnyが最後らへんに「我哋終於嚟到紅館喇!呢件事簡直係黐線㗎!」と叫びました。
(やっと香港コロシアムに来れたよ。これって本当にヤバいよ。」
公共の場、しかもこんないい場面でスラング言っていいんだ!?と勝手に戸惑い。
バンドマンがAre you ファッキン ready?とか言うノリで、
個人に向かってファック!とか言うわけじゃないからいいのかな?
本当にラスト一曲となり、「有你有我」を歌いました。
やっぱりずっと応援してくれるファンに言いたいことは、
「有你有我」(君がいるから僕がいる)ということです。
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