2018年2月27日火曜日

香港では給与額を相談して決める


こんにちは、ヒナタです。

前の記事で英文レジュメの書き方について紹介しました。
https://hidamarihk.blogspot.hk/#!/2018/02/blog-post_27.html

その中でも触れましたが、香港ではレジュメに希望給与を書いておきます。
いきなり自分で給与を決めるのも難しいと思いますので、コツを書こうと思います。

どうして給与額を書く必要があるのか
日本では会社側が給与を決め、募集要項に書いて提示しますよね。
香港を含め、海外では給与は応相談ということが多いです。

もちろん企業側にも目安となる給与額がありますが、それは決定ではありません。
面接に来た人物を見て、その人と給与交渉をして決めるのです。

募集要項に書かれた金額をそのままレジュメに書いて提出しても良いのですが、
企業側が若干低く提示していて、それを鵜呑みにしてしまってはバカを見ます。

商売の世界と同じく、最初に売る側は高く、そして買う側は低く希望を出して、
その間で両者が妥協しながら決着をつけていくのが当然の交渉法です。

まずは人材紹介会社と相談する
ではいくらと書けば良いのか、自分で自分の給与を決めるのは難しいですよね。

香港で就職したいと思っている日本人なら、人材紹介会社を経由して仕事を探す人がほとんどだと思います。給与面に関しては、人材紹介会社も協力的なはずですので大いに相談しましょう。

なぜなら彼らの受け取る紹介料は、紹介した人の給与の1か月分など、
その人の給与をベースに算出されるからです。

紹介した人の給与が高ければ高いほど、紹介料も高くなります。
しかし企業側が値切ってきた場合、それに応じなかったため採用見送りになっては本末転倒です。
そのため、企業側の出せる給与と応募者の希望給与の折衝をするのが紹介会社の仕事です。

同様に、応募する側としても自分の中で最低どのくらい欲しいか決めておく必要があります。
希望給与を下回っても内定をくれれば良いと言えば、いくらでも足元を見られてしまいます。

希望給与を下回っても行きたい会社なのか、本当に納得できるのかが問題です。
実際に内定をもらった後で、給与額に満足できずすぐ辞めてしまっては意味がないですよね。

例えばこういうケース
例えば初めて日本人が香港で就職する場合、仮に何も特別なスキルがないとしましょう。

どの業界でどの職種かによって、ある程度の相場があるので人材紹介会社に聞くと良いです。
応募するのが日系商社の事務職として、HKD15Kくらいが相場としましょう。
Kというのは給与などでよく使われる1000の略です、つまり15KHKD15,000となります。)

まず15Kかそれ以上を自分の希望給与と決めます。
人材紹介会社もそのくらい出してくれる企業を探して、数社ほど紹介してくれます。
その中から興味を持った企業に応募しました。

面接の結果「語学力やパソコンなどスキルは若干不足しているが人柄が気に入ったので採用したい」と言われ、給与は最初14Kスタートでどうかと言われたとしましょう。

<受け入れる場合>
もし他に内定をもらえそうな企業がなく、とりあえず香港で仕事ができれば構わないと思っていて、
さらにその面接の雰囲気も良くてその企業で働いてみたいと思えたなら、14Kで納得するかもしれません。企業の成長にもよりますが、多少は昇給しますので、給与はいずれ15Kにもそれ以上にもなりますので、少し低いところからスタートすると思えば良いでしょう。

<受け入れられない場合>

もし他にも内定をもらえるアテがあったり、急いで仕事を探しているわけではないという場合は無理に妥協する必要はありません。最低でも15K欲しいと思っていれば、まずは人材紹介会社を通して企業側に希望を伝えて交渉してもらいましょう。図々しいと思うかもしれませんが、企業の言いなりでは足元を見られてしまいます。1000HKDくらい別にいいかと思いがちですが、毎月の給与ですから一年で12Kになるのです。交渉の余地があるのか確認しましょう。もしどうしても14Kしか出せないと言われてしまえば、こちらも断る権利があります。

交渉することが当たり前
日本と違うのが、企業も応募者も同じ立場で駆け引きをするというところです。

日本の場合は、採用するかどうか選ぶのは会社側で、応募してくる人よりも立場が上ですよね。香港だと、応募者も仕事や企業を選ぶ権利があるというのが全面に出ています。

日本の感覚だと給与交渉はガツガツした印象がありますが、香港では遠慮する必要はありません。むしろ企業の言いなりになって低い給与で受けいれてしまっては企業側としては安い買い物をしたことになりますが、同時に交渉力が無いバカだという印象がつくことも否めません。

何でも交渉すればよいというものではありませんが、自分の納得のいく給与額に近づける努力は惜しまないでほしいと思います。

私の例
私の場合、一番最初はなかなか仕事が決まらなかったので内定をくれた会社には藁をもすがる気持ちで入りました。もちろん給与は希望給与以下でしたが、採用してくれるだけでも有難かったので気になりませんでした。むしろこんな私を採用してくれたことに感謝していましたし、実際に自分のスキルは低かったから妥当といえば妥当な金額でした。給与も1年ほどで希望給与に届きました。

次に転職した時の希望給与は妥協しませんでした。
前の会社で働いてスキルも伸びて、企業の方が自分を欲しがっていることが分かっていました。
他にも内定をもらっている会社があって、そっちの給与の方が高いから迷っていると人材紹介会社を通して言ってもらったらその給与に合わせて上げてくれました。
 
また、私も面接する側に立った時、募集しているポジションにぴったりの人が現れても
その人が他の企業に行ってしまったら結構ショックなものです。給与だけがネックで、お金のことだけで解決できるのなら、企業はある程度は給与を上げてもぴったりの人材に来てほしいものです。
よほど余裕のない企業でない限り。

いかがでしたが、自分の価値を金額で決めるのは難しいと思いますが、経験すれば慣れるものです。最初は人材紹介会社とよく協力してやっていってほしいと思います。


英文レジュメ(履歴書)の書き方



こんにちは、ヒナタです。

香港で就職するにあたって欠かせない履歴書の書き方をご紹介します。

初めての香港での就職、初めての海外での就職という方、
英語がそんなに得意ではないという方、社会人経験も少ないという方、
つまり香港に来たばかりの私のような人を想定して説明していきますね。

面接の流れは下記の記事を是非ご参考ください。
https://hidamarihk.blogspot.hk/#!/2017/11/blog-post_18.html

レジュメ(履歴書)とは
初歩的なことですが、レジュメ(Resume)とは英文の履歴書のことです。

日系の人材派遣会社でも担当者は「レジュメ」と言い慣れています。
あまりにも当然のように「レジュメを持参して下さい」と言われて
「レジュメってなんですか」と聞くのが恥ずかしかったのは、私です。
分からない言葉は恥ずかしがらず早めに聞きましょうね。

ちなみに書類に記入する時の「SEX M/F」も、私は最初よくわかりませんでした。
「性別 男/女」です。「Man/Female」の略です。どちらかにマルをつけるわけです。

レジュメの書式
日本で履歴書といえば二つ折りになっていますね。
左側から名前、年齢、住所、学歴、職歴、それから証明写真も貼ります。
左側には趣味と特技、自己PRなどを書き込めるようになっていますね。

実はこれは日本独特の形式で、海外のResumeの場合、書式は決まっていません。
香港も決まった書式があるわけではなく、英文Resumeを自分で作成するのです。

例えば年齢など、海外で就職するにあたっては重視されませんので
書きたくなければあえて書く必要はありません。
私はスタッフを採用する時に面接する側になったこともありますが、
生年月日を書いている人はいませんでした。

もちろん日本人の上司は当たり前のように年齢を知りたがるので、
人材派遣会社からの紹介状には応募者の年齢が書かれていましたが。

英文レジュメと言えば、名前、学歴、職歴、資格などのスキル、
それから希望の給与などを書きます。

基本情報
英文レジュメは基本的に新しい順で書いて行きます。
自分の年表で、新しい経歴から順に遡ってかいていくのです。

下記が例です。(この住所や電話番号やE-mailアドレスは実在しません)

Name:HIDA MARI
Address:Room A, 5/F., Hidamari garden, Causewaybay, Hong Kong
Tel:9999-1111 
E-mail : hidamari@hotmail.com

生年月日などを書く必要はありませんが、どうしても書きたければ書いても良いです。
希望職種(Objective)
希望職種を書きます。企業側の募集要項を確認しましょう。

Objective: Sales exective

スキルなど(Qualification)
日本で取得した資格など、アピールしたいもお書いておくと良いです。

Practical English Proficiency Test 2nd grade.

Chinese Proficiency Test 2nd grade.

Business chinese Proficiency Test 1st grade.

Some Cantonese

MS Word, Excel,Internet.

A trade business certification A grade.


職歴(EXPERIENCE / WORK HISTORY)
職歴は直近のものから書き、その後にその前職を書きます。

ABC ENTERPRISE LIMITED (JORDAN,KOWLOON)

 July, 2015 to July, 2017
Sales Exective
Conducted a wide variety of office work, including data input, PC operations, filing, and handling telephone calls,edited business documents with MS Excel and MS Word.

Directed shipping instructions and processing sales slips after receiving orders

Contact with customer in japan and following factory in china.

ABC INDUSTRIAL CO.,LTD. (Chuo-ku, Tokyo)

Apr. 2014 to Mar. 2015
General Office Clerk
  ・Conducted a wide variety of office work, including data input, PC operations, filing,
   and handling telephone calls.

Edited business documents with MS Excel and MS Word.

 Directed shipping instructions and processing sales slips after receiving orders.
 

学歴(EDUCATION)
 大学の名前、専攻などを書きます。留学したことがあればその学校名と期間も書きます。

Yamato University (Chuo-ku,Tokyo)
Apr. 2010 to Mar. 2014
Bachelor of Art in Chinese


Shanghai University (Shanghai, China)
Feb. 2012 to Feb 2013

その他
英文レジュメは決まった項目はありませんので、何か書いておきたいことがあれば自由に書いて構いませんが、できるだけ箇条書きで簡潔に書くことが大切です。

いかがでしょうか。
英語での履歴書作成は慣れていないと大変ですが、ひとつひとつ調べながら自分で作成するようにしましょう。

2018年2月25日日曜日

日本人と香港人、飲茶の違い


こんにちは、ヒナタです。

今日は香港ならではの飲茶のお話です。
香港に来たことがある人なら、誰でも一度は飲茶をしたことがあると思います。

私も初めて香港に来た時、ガイドブック片手に飲茶をしたものです。
旅行者にありがちなのですが、最初は夜ごはんに飲茶を食べに行こう!と思ったものの
夜にやっている店はありませんよね。

今でこそカジュアルな飲茶の専門店ができましたが基本的に「飲茶屋さん」というのは無く、「○○酒楼」など中華料理のレストランで朝から夕方までの間に提供されています。夜は潮州料理なり、広東料理なり、火鍋なり、それぞれのレストランごとのお料理を提供しています。

日本人の飲茶の定番メニュー
日本人が頼みがちな飲茶のメニューは下記です。

叉焼包(チャーシューバオ)
燒賣(シュウマイ)
蝦餃(海老餃子)
小龍包(ショウロンポウ)
春巻(春巻き)
腸粉(ライスペーパー包み)
芒果布丁(マンゴープリン)
蛋達(エッグタルト)
芝麻球(胡麻団子)
糕(マーラーカオ)

これらは日本でも人気のある点心です。
日本人に馴染みのあるものばかりですね。

香港に住んでいて、日本人と飲茶に行くと大体こういうメニューに偏ります。

香港人の飲茶の定番メニュー
ところが、飲茶の本場の香港人と一緒に飲茶に行くと、ちょっと違った頼み方をします。

叉焼包(チャーシューバオ)
燒賣(シュウマイ)
蝦餃(海老餃子)
小龍包(ショウロンポウ)
春巻(春巻き)
腸粉(ライスペーパー包み)

これらは香港人もよく頼むのですが、日本人に人気のデザート系はあまり頼みません。

それから、まんじゅうや餃子など個別につまめる点心以外にも、
おかずとして取り分けて食べるようなメニューも好きです。

鼓汁蒸鳳爪(鶏の足の黒豆ソース蒸し)
糯米鶏(鶏肉入りのおこわ)
蘿蔔糕(大根餅)

それから、日本人があまり頼まない(馴染みのない)下記の点心ですが、
香港人と一緒に行くとよく頼みます。

鮮竹巻(湯葉包み)
山竹牛肉球(ビーフボール)
 鹹水角(ひき肉入り揚げもち)
 糯米鶏(ローマイガイ)
蘿蔔糕(ローバッコウ)

さらに、野菜とご飯ものが欠かせません。

点心を頼んだら、必ず茹で野菜(レタスやガイラン)か、炒めた野菜(空心菜など)を頼みます。
ご飯ものは炒飯と炒麺(焼きそば)をひとつづつ頼むのがよくあるパターンです。

お茶の気配り
飲茶の作法の基本中の基本ですが、お茶を注ぐことを忘れてはいけません。

日本人同士で行くと、どうしても点心を食べることばかりに夢中になってしまいます。
お茶は無くなったら自分で入れるか、或いは気の利く人が気を遣ってたまに入れてくれます。
入れてもらったら「あ、すみません」などどいちいち言わなければならないしちょっと面倒ですね。

しかし香港人と行くと、両隣の人のお茶は常に満タンでなければなりません。
言うならば上司のビールが空になる前に注ぐように、湯飲みからお茶が半分もなくなる前に
誰かがサッとお茶を注ぎ足してくれます。そのため、お茶は常になみなみと注がれているので気づいたら結構お茶を飲んでいるものなのです。これが飲茶の飲茶たるゆえんなのかもしれません。
香港人は注いでもらっても恐縮することはありませんので、テーブルに指をコツコツと鳴らしながら「むごーい」と言います。

日本人はつい食べる方に走りがちですが、お茶を注ぎ合うことも忘れないでほしいですね。

いかがでしたか。書いているだけでも飲茶に行きたくなってきました。
ぜひ、香港で飲茶に行くときは、変わったメニューにトライしてみてくださいね。

2018年2月23日金曜日

香港人の食習慣②味精(化学調味料:メイゼン)


こんにちは、ヒナタです。

香港人と会話をしていると、広東語で「味精(メイゼン)」という言葉をよく聞きます。
化学調味料、MSGと言われるものを指します。

「外食が美味しいのは「味精」がたくさん入っているからよ」
「日本人は「味精」を使わないんでしょう?」
「新しく出来たあの店は「味精」を使っていないんだって」

などなど、とにかく味精というものを意識しています。
中医でいうところの医食同源、香港人の食へのこだわりは食材や調理法というよりも、
身体に優しいかどうかも非常に大切な要素なのです。

今日は「味精」について書いていきます。

味精とは?
まず味精とは何かですが、日本語にすると「化学調味料」英語では「MSG」となります。

日本で化学調味料といえば思いつくのが味の素社の味の素ですよね。
昔はどの家庭にもあったようですが、一時期、身体に有害だという疑惑が浮上して下火になりました。家庭で料理を作る際にも、ほとんどのレシピには味の素は書かれていませんから使う人も少ないのではないかと思います。

結局、本当に身体に有害なのかと言えばそうでもなく、味の素社のHPによると安全な食品添加物だそうです。商品の説明にも「昆布のうま味の素であるアミノ酸(グルタミン酸)から生まれたうま味をきかす調味料」と書かれています。これほど長い歴史を経て今なお販売されているのですから、おそらく一時期言われたように人体に有害ということではなさそうです。

ちなみに、化学調味料はダメだと言っている香港でも味の素社の味の素は売られています。
買う人はいるのかな、日本人が買うのかなといつも気になっています。

 「味の素」以外にも
では「味精」は味の素社の「味の素」だけを指すのかというと、それだけではありません。
市販の鶏ガラスープの素など、とにかく市販の調味料には使われているそうです。

日本でも有名な李錦記ブランドの鶏ガラスープの素「鶏粉」というのがあります。香港のスーパーではとても売り場も広く取っている所が多く、大きさや形状が違うものなど種類も豊富です。
この「鶏粉」も市販のスープの素なので、香港人に言わせれば「味精」が入っているそうです。

しかし不思議なことに最近、李錦記の「鶏粉」に「不含味精」という文字が着くようになりました。
ということは無添加バージョンが出たのか、と思い香港人に話したところ、「鶏粉」は「鶏粉」だから「味精」が入っていないわけがないと言われてしまいました。

なんにせよ、香港人は市販の調味料にはものすごく敏感ということです。

「味精」が入っているとどうなるのか
外食すると当然、家で作るより味が濃くて美味しく感じます。これは香港人に言わせれば「味精」を使っているからという事になります。そんなこと分かるのかと半信半疑ですが「外食をしたあとはやたらと喉が渇くから」と言うのが理由だそうです。確かに家で食べるより味が濃いから塩分は高めなんだろうし、その分喉が渇くのかもしれません。それが味精の仕業かどうかは今のところ証拠が掴めていません。

「味精」を避けるにはどうすれば良いのか
それではここまで香港人が嫌悪感を示している「味精」を避けるにはどうすればよいのか。

外食先では基本的に仕方がありません。実際のところ、香港人は共働き家庭が多く外食をする機会も多いので、外食は身体に悪いと分かっていながら頼らざるを得ない状況です。

家で作る時は、もちろん化学調味料は加えません。鶏ガラスープにしろ、自家製です。しかしあれだけスーパーに鶏粉が並んでいるのを見ると、使っている人がいるのでしょうが。

日本食に味精は入っていないのか
香港人は日本食が好きな人が多いのですが「日本食に「味精」は入っていないでしょう?」とよく聞かれます。もちろん「入っていない」と断言していますが、実際どこまでを「味精」に含むかで回答は変わってきます。

前述の通り、味の素社の「味の素」は基本的には入れないと思います。
しかし私たち日本人が家庭で使用している市販の「顆粒だしの素」や「めんつゆ」や「コンソメ」、さらに「市販のカレーのルー」「中華スープの素」なども化学調味料だと言うのなら、「味精」を使用していることになってしまいます。

香港人が日本で食事をしたり、香港で日本食を食べる時はおそらく外食ですから、きちんと出汁を取って料理を作られていると思います。家庭で作る時、私も出汁や麺のつゆくらいは自分で作りますが、さすがにコンソメだけは自分で作る気がしませんのでコンソメスープの素を使います。それにカレーも手作りすることもできますが、やはり市販のカレールーは手軽なので使ってしまいます。

健康には気を遣っていますが、やはり市販の調味料に一切頼らないのは厳しいですね。
気になること
そういうわけで、香港人は「味精」についてとても敏感で健康志向なのですが、ずっと気になっていることがあります。

日本人の私の目から見て、香港人は炭酸飲料をよく飲み、インスタント麺をよく食べます。ご存じの通り日清の出前一丁は香港で爆発的人気があり、色々な味が発売されています。どの家庭でも出前一丁のストックはあり、外食先でも朝食セットや午後のアフタヌーンティセットで食べられています。これだけ「味精」が入っているということに敏感なのに、そう知りつつもインスタント麺は食べてしまうというようです。炭酸飲料だって、甘味料など色々な成分が入っていてあまり健康的な飲み物とは言えません。それでも香港人は食事時にドリンクとして炭酸飲料を飲んでいます。

いかがでしたか。日本は食品添加物が多く使用されており、パンなどほぼ腐らないですよね。
香港人たちは、日本の食品に絶大な信頼を寄せており日本製の食品の添加物についてはあまりうるさくない気がします。

2018年2月21日水曜日

香港人の食習慣①熱氣(熱気:イッヘイ)


こんにちは、ヒナタです。

今日は香港人の食習慣について書こうと思います。

皆さんは「熱氣(イッヘイ)」ってご存知でしょうか?
香港人の友達がいたり、香港に住んでいる人はおそらく誰もが聞いたことがあると思います。
医食同源の香港では、老いも若きも食べ物の効能について知っています。
その食べ物が「熱氣(イッヘイ)」であるかどうかは非常に大切なわけです。

私は最初、というか何年もの間ずっと「熱氣(イッヘイ)の意味が分かりませんでした。
香港人は何を言っているんだろう、迷信を信じすぎじゃないかとずっと思っていました。
しかし10年以上住んでいたら、ようやくその意味が分かってきました。

熱氣(イッヘイ)とは?
中医の考え方で、「熱氣」というのは揚げ物など脂っこいものを食べたり、過度の喫煙や飲酒、徹夜などの疲れ、精神的な疲れ、ストレス過多などの原因で、口内炎や喉の痛み、不眠、ニキビ、便秘が起こることを言います。「熱氣」は「上火」とも言います。

熱氣(イッヘイ)の食べ物
まず熱氣に属する食べ物についての分類が必要となります。

下記が熱氣と呼ばれる食べ物です。

・辛いもの、熱性の食べ物
 四川風麻辣鍋、揚げた豚肉、羊肉、牛肉、鶏肉、
 香辛料(ネギ、しょうが、にんにく、にんにくの芽、唐辛子、玉ねぎ)
 ごま油
 ナッツ類(ピーナッツやカシューナッツ)
 シナモン、フェンネル、

・熱性の果物
 ドリアン、ライチ、マンゴー、ロンガン、

・甘いもの
 ケーキ、ドーナツ、チョコレート、キャンデー、ビスケットなど
 また砂糖の入ったコーヒー、お茶、コーラ、炭酸飲料

・冷たいもの
 特に風邪や気管支炎の時、免疫力が低下している時、高齢者などは避けた方が良い。

他にもマクドナルドなどのファーストフード、香港人が大好きな火鍋なども熱氣とされます。
揚げ物や脂っこいもの、ジャンクフード、摂取しすぎると太るような食品などが、熱氣に属しているイメージです。

とはいえ、熱氣を避けようと美味しいものを排除して生活するわけには行きませんよね。
そこで下記の対策があります。

・熱氣の適量摂取
・熱を下げる食品を摂取

熱を下げる食品
香港では熱氣の食品を摂取したら、熱を下げる食品を摂取すると良いとされています。
熱を下げる食品には下記のようなものがあります。

・果物
 バナナ、すいか、梨、トマト、キウイ、ドラゴンフルーツ、ハミウリ、レモン、ミカン、パパイヤ等

・野菜
 空心菜、ほうれん草、もやし、大根、冬瓜、ゴーヤ、キュウリ、レンコン、セロリ、にんじん等

・飲料
 緑豆のお汁粉、冬瓜茶、サトウキビジュース、アロエジュース、レモンジュース、
 ココナッツジュース、ミントティー、ジャスミンティー、ローゼルティー、ローズティー等

いかがでしょうか。

私も最初は半信半疑でした。
香港人が脂っこいものを食べた後は喉が痛くなるとか、口内炎ができると言っているのを
別にそんなことないのに、単なる思い込みじゃないかなと思っていました。

ある時、私はライチをたくさん買って家で食べていました。
日本と違って旬には安くてたくさん手に入るので、ここぞとばかりに毎日食べていました。
それに果物なので、多少たくさん食べても構わないだろうと思っていました。
しかしたくさん食べた後、なんだか体が火照って、喉も痛くなってきました。
たまたまだろうと思って翌日、またライチを食べていたら同じような症状になりました。
そのことを同僚に話すと、ライチは熱氣の食べ物だから一度にたくさん食べてはいけないと言われたのです。ピーナッツならともかく、ライチはみずみずしくて淡泊な甘さなのになぜ熱氣と言われるのか最初は理解できませんでした。しかし実際にライチを食べた後に感じた不快感を思うと、熱氣とはこういうことを言うのかもしれないと思うようになりました。

その後も、ハンバーガ―やポテトなどを食べたら、確かに喉が微かに痛くなる感覚がありました。
今までなかったのではなく、今まではそれを症状として気に留めなかっただけのようです。
意識するようになってみると、本当に高カロリーの食事をすると喉が少しチクチクするのです。
熱氣というコンセプトが無い日本では感じないで過ごしてきましたが、
よくよく観察してみると香港人が言う「熱氣」の感覚を感じるようになってきました。

是非、皆さんも熱氣を含む食事の後の喉の感じを観察してみてほしいと思います。

2018年2月20日火曜日

香港人は噂好き?八卦とは?


こんにちは、ヒナタです。

占いは「当たるも八卦当たらぬも八卦」、当たるとは限らないものと言いますよね。

この「八卦」という言葉ですが、広東語ではよく使われます。
「八卦(パッグア」と発音し、「噂」だとか、「ゴシップ」の意味で使われます。

今日は香港人の「八卦」について書こうと思います。

八卦(パッグア)について
噂やゴシップという訳に当たるような言葉ですが、はっきり直訳できる日本語がありません。

「八卦雑誌」というと、「ゴシップ誌」というような意味になります。
日本のいわゆる週刊誌、芸能人のスクープが載っているような大衆雑誌のことです。

また、根掘り葉掘り人のことを聞いてくる人のことを指して「八卦」とも言います。

例えば、オフィスで普段からあまり親しくない同僚からこう話しかけられたとしましょう。
同僚「ねえねえ、昨日尖沙咀であなたを見かけたわよ。男の人と一緒にいたわね」
私「ああ、うん・・」
同僚「ねえ、あの人誰なの?前に写真で見た彼氏とは違う人だったみたいだけど」
「あなたって何でも聞いてくる人ね」

ここで「你 好八卦」を使用します。
日本語だったら、答えたくない質問は曖昧に回避しますよね。

広東語の場合は、ちょっと嫌味っぽく相手の性格をズバリ言うわけです。

どこからが八卦な人?
香港は基本的に噂好きな人が多い印象ですが、やはり全員そうではなく個人差です。

オフィスなどで同僚と世間話などを話していると、とにかく香港人は皆声が大きいので会話の内容は周りの人に聞かれてしまいます。私は別に隠すほどの内容でなくても、目の前の相手に聞こえる程度の声で話しますが、相手は他の同僚が話に入ってきやすいように考えているのか?それとも単に声が大きいのか?とにかく遠慮なしに大きな声で話すのです。

他の同僚は、知らない顔をして仕事をしていますが、実はよく内容を聞いているものです。
まあ、そっちに聞こえるように話しているので、聞かれてしまうのは仕方ないですよね。

そして、そのちょっと耳にした内容について、後からコソコソと聞いて来る人がいます。
「彼氏できたんだって?」「上司のこと嫌いなの?」「最近ダイエットしてるって?」
そういう人に限って不思議と自分のプライベートはあまり明かさないのです。

プライべートや個人情報に詳しい
香港人は不思議と同僚の給料の額を知っています。給与なんて人事と経理と上司くらいしか知らない機密事項なのに、なぜか香港人は知っているのです。私はもちろん給与額を誰にも明かしていなかったのですが、上司のミスで給与額が同僚にバレてしまったことがあります。その後も少しづつ昇給しましたが、バレた時点から何年たっても、だいたいどのくらい昇給して、と考えるとおおよその見当がつきますよね。

また、人のプライベートに平気で口を挟んできます。彼氏がいないというと、「彼氏を早く作りなさいよ」とか、「彼氏できた?」とか、「もう30過ぎてるのにヤバいんじゃない?」「子供産むなら早い方がいいよ」など、そういうことを男女問わず、年齢問わず、職位を問わず、ずけずけと言ってきます。日本では結構なセクハラになると思いますが、香港ではそれが普通になっています。
私は言われて嫌な気分でしたが、私の他に言われている子はどう思っているんだろうと思って聞いてみたことがありました。その女性は36歳で30代に入ってから一度も彼氏ができておらず、半分からかわれているような口調で「早く彼氏作りなよ」と言われていました。そこで聞いてみたところ、「別に嫌ではないけど、ちょっと恥ずかしい」と言っていました。意外でした。本人がそれで嫌な思いをしていなければセクハラにはならないので、これはこれで良いみたいです。

ともかく、それ以上もう質問に答えたくないという時は「你 好八卦」と言えば良いのです。
これが結構、威圧感のある言葉で相手も苦笑いしてそれ以上は聞いてこなくなります。
まあこちらは外国人なので「そんな言葉よく知ってるね」と変に感心されるかもしれませんね。

何でも聞かれることにいちいち正直に答える必要はありません。
給与だって、家賃だって、プライベートのことだって、何でも遠慮なく質問してきます。
香港人てこんなことまで聞いてくるんだなぁ、と素直に答えていたら馬鹿を見ます。
香港人は何を聞かれても言いたくないことは答えないものなのです。

2018年2月18日日曜日

やってはいけない!旧正月の禁忌


こんにちは、ヒナタです。

以前、せっかくの休みなのでと旧正月の休暇中にヘアサロンへ行くと
お店は開いているものの、お客さんがほとんど入っていないことがありました。
よく見るとお客さんは日本人ばかり。
美容師さんによると香港人はお正月期間中は髪を切ってはいけないのだそうです。

香港では、この期間にやってはいけないという禁忌事項があります。
最近の若い人はあまり厳密に守っていないようですし、外国人が守る必要はないかもしれませんが、どんなものがあるのか見てみましょう。

年初一(元旦)
元旦にあたる年初一は、最も禁忌が多い日でもあります。

・朝はお風呂に入ったり、髪を洗ってはいけません。前日の大晦日の夜に済ませておきます。
 これは「洗(サイ)」と「死(セイ)」の発音が近いので忌み嫌われているのです。
 それに前の年の汚れは前の年のうちに洗い落として新しい年を迎えるのは理解できますね。
 
・朝は他人を起こしてはいけません。起こされると、人にせかされる一年になるからです。
 
・昼寝をしてはいけません。これは農村のいわれで、居眠りをしてサボることを意味します。
 
・相手が寝ているところに新年の挨拶をしに行ってはいけません。相手が起きている時に訪問します。そうしないと寝ている人が寝床にいる一年、つまり病床に伏せることを意味します。
 
・殺生をしてはいけません。そのため元旦は精進料理を食べることになります。また、お粥や甘くない湯丸(伝統的なお団子です)を食べると、貧乏な一年を過ごすことになるので避けなければなりません。甘くない湯丸は「咸湯丸」と言いますが、別名「乞丐飯」(物乞いの飯)とも言われており、商売人などは特に避けるべきものなのです。

年初二
元旦は殺生しないため精進料理で質素に過ごすため、お正月の二日目にようやく豪勢な食事を囲むことができます。

また、二日目は嫁いでいった女性が実家に帰って新年の挨拶をする日でもあります。元旦は嫁ぎ先で過ごし、二日目にようやく実家に挨拶をしに行けるというわけです。元旦の他にも、お正月の四日目と五日目も嫁の実家の運気が下がると言われ相応しくありません。

帰省時に持っていくお土産は偶数にする必要があり、奇数は避けなければなりません。奇数は葬式の時にのみ使用するからです。

年初三
・この日は「赤狗日」と言い、挨拶には適していません。

・「ネズミの嫁入り」と言われ、早置きして、家の中に塩を米を撒きます。

年初四
財神(お金の神様)を迎える日です。

年初五
・元旦から四日目までゴミは「金運」とされ捨てないのですが、五日目以降は「貧乏運」となります。
 そのため五日目になると貯めたゴミをきれいさっぱり捨てます。

・五日目のことを「破五」とも呼び、元旦からの四日間の禁忌事項を破る日です。
 
・この日はご飯ではなく餃子を食べます。

年初七
・この日はひとりひとりの誕生日という日です。

・外出せず、家の中でゆっくり体と心を静めます。

・この日は「人の日」でもあります。古代中国の神話によると創世者は七日間のうちに生物を作り出したとされ、最初の六日間のうちにニワトリ、犬、豚、羊、牛、馬が誕生し、七日目に人が現れたというのです。そのためこの日が誰もの誕生日となるのです。

年初八
・七日目に心身ともにお休みしたことに続き、この日は仕事へ復帰する準備をします。

年十三
・新年を迎えて豪華な食事をしたあとなので、あっさりしたものを食べて胃腸を休めます。


いかがでしたか。日本にはない独特の禁忌事項がありますね。
この上記以外にも、お正月の期間中は「破」、「死」、「病」、「輸」、「敗」などの不吉な言葉の使用は避けるべきです。もしうっかり言ってしまったら、すぐに唾を吐き出して「童言無忌」と言うと無かったことにできます。





2018年2月17日土曜日

香港の旧正月


こんにちは、ヒナタです。

香港は旧正月がやってきました。
今日は香港の旧正月について書きたいと思います。

旧正月はいつ?
旧暦によるため新暦では毎年の旧正月の日付は違っています。
だいたい1月後半~2月前半にあたります。今年は2月16日が元旦にあたります。

日本でも明治維新前までは旧正月をお祝いしていたようですが、新暦のお正月をお祝いするようになってからは旧正月はお祝いしなくなりました。

多くのアジア圏、特に中華圏、それから世界中の中華街では盛大にお祝いされています。

どのくらい休みになるの?
カレンダー上で見る旧正月の祝日は4日間ほどです。今年は2月16、17、18、19日が休みです。
大晦日に当たる2月15日はどこの会社も半日だったり、夕方4時頃までで早めに帰宅します。

もちろん4連休は数少ない大型連休なので、有給休暇などを使って土日と合わせて旅行に行く人も多くいます。そのため香港の空港は込み合います。

中国大陸の方では2週間ほど休みになるため、中国関係の仕事をしている人は、香港のカレンダ―通り出勤したところで中国の会社はまだ休みですので仕事になりません。

ちなみに中国では都市に出稼ぎで来ていた地方出身者が旧正月に帰省し、そのまま休みが明けても戻らないということが多々あります。特に退職の連絡などを受けていなかった会社側は人手不足となります。休み前にボーナスも出ているので、辞めるには絶好の機会というわけです。

お正月料理は盆菜
日本のおせち料理のように必ず食べるというほどの物はないのですが、香港では盆菜を食べる伝統があります。客家料理で、今はレストランなどで頂けます。

盆菜ですが、土鍋煮とでも言ったらいいでしょうか。大きな鍋にアワビやシイタケ、ナマコ、鶏肉、海老などなど色々な食材が入っているごった煮です。一つの鍋の量が大きいので、テーブルにひとつ置いて、皆でつつきます。12人ほど人数を集めないといけないので、いくらレストランで食べられるとはいっても、旅行者が気軽に試してみるにはハードルが高いかもしれません。

私は元朗に住んでいる香港原住民の友人の家で食べたことがありますが、食べ始めてすぐに飽きてしまいました。食材は違えど、味付けは全部同じなのでお箸が進まないのです。周りの香港人たちも、若い人は同じような反応でした。見た目のボリュームだけはすごいので、機会があればぜひ試してみてほしいと思います。

他にもあるお正月ならではの食べ物
盆菜は気軽に食べるにはちょっと大変ですが、他にもお正月ならではの食べ物があります。

お餅・・・大根餅、ココナッツミルク餅、タロ芋餅、くわいのお餅、など。
     日本のもち米のお餅と違い、ういろうのような食感が特徴です。

伝統的なお菓子・・・スイカの種、ピスタチオなどのナッツ類を食べます。
             他にも砂糖漬けのレンコン、ハスの実、冬瓜、ココナッツがあります。

お土産用のお菓子・・・またこの時期になるとお土産に持って行くための菓子折りとして
              チョコレートやクッキーのファミリーサイズがスーパーに並びます。

いくつになってももらえるお年玉
香港では「利是(ライシー)」や「紅包(ホンバオ)」というお年玉をあげる習慣があります。
日本では大人から子供へあげるもので、特に自分の子供や親戚の子供にあげるものですよね。
しかし香港では大人でももらえるのです。家族、親戚、会社の上司から部下へ、未婚の友人へ、さらにマンションの管理人やレストランの人へは未婚、既婚関係なく『日ごろ世話になっている人』に広く配ります。

お年玉といってもばらまき用はHKD20が相場なので、気軽に配れます。
新年が明けて最初に外に出る時、マンションの顔なじみのスタッフに渡したり、職場で未婚の同僚に渡したり、未婚の友達に会ったら渡します。相手が年上であっても気を遣う必要はありません。
また、上司から部下へ渡す場合はHKD100、親から子供へはHKD500など、少し多めになります。

お年玉袋はこの時期が近づくとスーパーで買い物をしたり、マンションで配っていたりします。どこかで手に入るのでわざわざ買う必要はありませんが、街のあちこちで買うこともできます。

縁起の良い言葉
あけましておめでとう、は新年快楽に相当しますが、他にも挨拶がいくつかあります。
特にお年玉をもらう時はこういった言葉を連発するものですから、いくつか言えると役立ちます。

「恭喜發財」(ゴンヘイファッチョイ) ちょっと生々しいですが、儲かりますように!という意味
「心想事成」(サムショーンシーセン) 願いが叶いますように
「身體健康」(サンタイギンホン) 健康でいられますように
「萬事盛意」(マンシーセンイ) 万事全てがうまくいきますように
「學習進歩」(ホックジャップジョンボゥ) (子供など学生さんに向かって)勉強が進みますように
「工作順利」(ゴンチョッションレイ) 仕事がうまくいきますように

などなど。中でも女性に言うと喜ばれる、女性が好んで使う言葉がこれです。

「青春常駐」(チンチョンソンジュー) いつまでも若くいられますように

あと、上記に比べるとあまり言わないけれどもこういうのもあります。

「横財就手」(ワンツアイザウサウ) お金が転がり込みますように
「財源滾滾來」(ツアイユングエングエンレイ) お金が湧き出てきますように

他に、言葉にするよりは張り紙にかかれている四字熟語もあります。

「馬到功成」(マードウゴンセン) 着手すればたちまち成功しますように
「生意興隆」(サン・イー・ヘン・ロン) 商売繁盛でありますように

色々とありますね。

香港で旧正月を過ごす場合は、ぜひ独特の文化を楽しんでみてはどうでしょうか。
また、旧正月中はお店が通常の営業時間と異なりますので事前にチェックしてみて下さいね。

2018年2月16日金曜日

意外と違う、香港人の時間の概念


こんにちは、ヒナタです。

日本人に比べ、ほとんどの外国人は時間にルーズというのは有名な話ですが
実際に異国に住んでしばらくしても、時間の概念の違いを把握するのは結構難しいものです。

トラブルを未然に防ぐためにも、今日は香港人の時間の概念について書こうと思います。

会社に朝の遅刻は当たり前
例えば9時始業の場合、香港人は9時から9時15分くらいの間に出社して来ます。

日本の会社は基本的に遅刻は許されませんよね。
日本の場合、9時出勤なら8時半に出勤している人もいますし、8時50分に行っても遅い方です。
少しギリギリになってしまい8時55分に席につこうものなら、しばらく周りが気になってしまいます。

香港では多少の遅刻は多めにみてもらえます。というか、9時15分までに出社すれば遅刻と思っていないようです。出勤してすぐに仕事をはじめるわけではなく、デスクで新聞を読みながら朝ごはんをゆっくり食べて、トイレも行って、だいたい9時半くらいから徐々に業務にとりかかります。
もちろん香港人の上司はそれについて咎めることはありません。

私が勤めていたのは日系の会社で上司は日本人でしたが、こういう習慣だと受け入れていました。郷に入れば郷に従えというか、香港人のスタッフが堂々と9時を過ぎて出社してきても、他の管理職クラスの香港人スタッフは何も言いませんから、こういう文化だと理解するものなのです。

ただし退勤する時は時間厳守です。定時が6時なら、5分前からデスクの上を片付け、パソコンの電源も切って帰る準備をします。6時になったらすぐに席を立って帰っていくのが普通です。

9時出勤は守らないのに6時定時はきっちり守るのはおかしいかもしれませんが、
香港人に言わせれば9時出勤なのにわざわざ早めに出勤して、6時に帰らない日本人の方がちょっと理解できないのだそうです。

<対策>
ちなみに私はやっぱり日本人ですし、日本人の上司の目も気になってしまうので10分~15分前には出社していました。ちょっと遅れても9時前には出社していました。日本人として採用されているのですから、ここは日本人の感覚でいけば良いと思います。その上で香港人の習慣は受け入れるのが得策かと思います。

 待ち合わせは遅刻が当たり前
例えば友達と10時に約束したら、もちろん10時より少し前に到着するように行きますよね。日本人同士なら、向かっている途中から連絡を取り合い、10時になる前には会えているものです。もし1分でも遅れそうなら、途中でそのことを相手に連絡しますよね。

香港の場合、これほどきっちり約束の時間を守る人はまずいないと思って良いでしょう。
10時といえば、5分や10分の遅刻は当たり前です。それくらいは遅刻のうちに入っていません。
それに、10時きっかりに待ち合わせをしたのではなく、10時をすぎた頃という概念なので、はっきりと10時に現れることはないのです。

だいたい真面目に10時に待ち合わせ場所に行くと、相手の香港人は来ていません。
連絡をしてみると、まだ途中だと返事がきます。それも、だいたいあと1駅だとか、もう少し、もうすぐ着く、という風にいかにもすぐ到着するようなことを言ようなってきます。しかし実際はあと3駅も前だったり、まだだいぶと時間がかかる地点にいたりします。なぜ期待させるようなことを言うのか私にはいまだに理解できませんが、もうすぐ着くから、と大げさに言うのです。

<対策>
これで無駄にイライラしないためには、相手を良く知ることが大切です。
人によって時間厳守の人、普通の人、大遅刻の人、といますので分類が大切です。

・時間厳守の人は、日本人の感覚とほぼ一緒で良いと思います。10時に約束すれば10時~10時すぎには現れますし、あとどのぐらいで到着するか連絡してくれると思います。

・普通の人の場合は、10時15分くらいまで待ってみると現れると思います。連絡を取っても、今どこであとどれくらいかは返事をしてくれますが、あまり信頼できる情報ではない可能性があります。じっと待っているのもバカバカしいので、私はその場を離れて近くのショップを覗きに行きます。相手が到着したら連絡してくると思うので、それから待ち合わせ場所に戻れば良いでしょう。

・いつでも大遅刻の人というのが一定の割合でいます。10時に来てもいないので電話をしたらまだ家にいたとか、家から最寄りの駅に着いたばかりだとか、とんでもない場所にいたりします。何回か待ち合わせをしてみて、そういうことが続いたらもうそういう人だと思うしかありません。そして次回から待ち合わせ時間を1時間前倒しで伝えておきます。9時と言っておくと、だいたい10時~10時半頃に会えます。もちろん、何時に来るか把握できないので付近のショップを覗くなり、本人が到着するまではのんびり自分の時間と割り切って過ごしましょう。なんなら、本人が着いたと連絡して来た時に「今どこどこの店にいるから来て」と呼び出しても全く嫌味ではありません。

パーティにも遅刻が当たり前
大勢で集まるのが好きな香港人ですが、その集まり方も独特です。

私もBBQなり誕生日会なりパーティを企画したことはありますが、皆もちろん遅刻が基本です。
たとえば19時からパーティだと告知をしていたら、19時前に集まってくれるのは日本人だけです。みんなドタキャンなのかと不安になりますが、香港人はだいたい19時半~20時の間にパラパラと集まり始めます。そして20時を過ぎるとようやく人数もそろってパーティらしくなるのです。

だいたい出欠もあいまいで、パーティに招待すると「行く」「いけない」の返事よりも「行けたら行く」という返事が大多数です。主催側としては人数確認もしたいので、行けないなら行けないと言ってくれた方が助かるのですが、それでも「まだわからない、行けたら行く」と言うわけです。
デートやイベントなど、私のパーティよりも優先順位の高い予定が入っていて、それがキャンセルになったらこっちのパーティに来るのかな、優先順位が低いんだろうなと想像しますが、必ずしも何か予定がすでにあるとは限らないのです。香港人はチャンスを掴んで生きていく刹那的なところがあるので、1か月も先の予定に今から縛られたくないという気質もあるようなのです。

そしてパーティ当日、ようやく出欠がはっきりします。当日のパーティ開始直前になってから行く、行かない、と連絡が来ます。ドタキャンも結構な人数で現れます。そしてお約束ですが、全然知らない人を連れて来たりします。これでは事前に人数の把握なんてできるはずがないのですが、彼らはこうして集まっているのです。

<対策>
主催者側になると、パーティの予算に影響するので人数確認はできるだけ正確にしたいですし、しかし対象の増減があっても良いように柔軟に対応したいものです。
私が取っていた対策は、例えば30人のパーティとしたら多めに声をかけ、出席可能の返事を40人もらっておきます。食べ物は分けられるものを30人~40人分を用意します。椅子ではなくソファがある会場にします。とにかく30人でも40人でも対応できるようなセッティングをします。だいたいプラスマイナスで40人以内で収まります。

荷物の配送や修理
香港に住んでいると大型の家具を買って配送してもらったり、水回りや電気の修理に修理屋さんに来てもらうことがあります。ある程度は時間指定なので、ドライバーさんから到着前に電話連絡が来るものですが、日本ほど正確には来てくれません。

荷物の配送の場合、14時~15時の間に到着すると言われても、その時間に必ずしも来てくれません。せっかく外出を控えて家で待っているのに、待てど暮らせど来てくれないということは多々あります。こちらから連絡をしても「もうすぐ、今すぐ」という返事が返ってくるだけで、ずっと待たされます。ようやく到着したのは18時、なんてこともザラにあります。あちらも道路状況や他のお客さんとの兼ね合いがあって事情はあると思いますが、日本の感覚で待っていると疲れますよね。

<対策>
これは、もともと期待しないことに尽きます。時間通りに来ないと最初から思っておくのが得策です。荷物の配送は最近はわりと正確な人が増えてきたので、基本的には家で待っていて良いと思います。じっと待っていても仕方ないので家の掃除なり、他のことをして気を紛らわしましょう。時間通りに来ないと分かっている業者さんなら、こちらはこちらで近所くらいは出かけてしまっても構いません。到着したらむこうも連絡をしてくるので、「今から戻るから待ってて」と逆に待たせるくらいでも問題ありません。慣れないと思いますが、イライラしても始まりませんからね。

いかがでしたか、とにかく日本の概念とは違うということを肝に銘じて、細かいことを気にしないようにしましょう。逆に、香港式に慣れて日本人同士の待ち合わせなどに遅れないよう気を付けましょう。

2018年2月15日木曜日

香港国際空港で遊ぼう!


こんにちは、ヒナタです。

香港を訪れるほとんどの方が通るであろう香港国際空港ですが、
空港内をゆっくり観光される人は、おそらくよほどの空港好きでもない限り少数ですよね。

私も何度も利用してきたわりに、いつも出発や帰宅を急いでじっくり見られませんでした。
そこで先日、フライトの予定もない普通の日に空港へ行ってきました。

香港~空港へのアクセス

今更ですが、空港から市内へのアクセス方法を簡単にご紹介します。

・エアポートエクスプレス
 
 空港から電車を利用するならエアポートエクスプレス(機場快線)があります。
 青衣、九龍、香港、の各駅に止まり、香港までわずか所要24分です。
 とにかく快適重視、時間重視、の方には最適です。

・バス

 空港から市内までエアポートバスがいくつか走っています。
 主要路線の他、旅行者にはちょっとマイナーな郊外の住宅地などほとんどの場所へ行けます。
 市内までは1時間ほどで着く上、市内のバス停もメイン道路に面しているので便利です。
 少し時間はかかるけれど、二階立てバスからの景色をゆっくり楽しめます。
 ただしバスは交通状況によって所要時間が変わりますのでご注意ください。
 市内へ向かう時はともかく、帰りに空港へ向かう時は、早めのバスに乗ることをおすすめします。

・タクシー
 
 エアポートエクスプレスは高いし、バスは時間がかかるからあんまりという人は、
 タクシーで空港から東桶駅まで行って、地下鉄(MTR)に乗り継ぐ方法があります。
 これだと料金も少なく快適に移動できます。乗り換えするのが億劫でなければおススメです。
 
 ただタクシーは時間帯や天気によって、タクシー待ちの列ができていることもあります。

到着ロビー

普段、空港を利用する旅行者が一番素通りしてしまうのが到着ロビーです。
着いた時は市内へ向かうのが最優先なので、どうしても到着ロビーでゆっくりできませんよね。

到着ロビーにはA出口とB出口があります。
荷物のターンテーブルの場所によるのでしょうが、どういうわけか私はB出口側が多いです。
B出口からA出口方面へ、ずらっとレストランやショップが並んでいます。

セブンイレブン、ラーメン屋、デリフランス、翡翠拉麺小龍包、何洪記、マクドナルド、などなど。
香港到着後にゆっくり腹ごしらえをしてから市内へ移動しても良いかもしれませんね。
到着ロビーの飲食店はいつも混んでいるので、フライト前で時間が限られている場合は、
出国後の飲食店エリアの方が無難かもしれません。

リーガル・エアポート・ホテル

A出口からさらに空港の端へ行くと、窓越しにホテルが見えます。
実は空港からホテルまで歩いて行けるよう、空港の出口からホテルまで直結しているのです。
いつも空港から遠く見ていただけなので、今回は実際に見に行ってみることにしました。


チェックインができるロビー階は天井がガラス張りで解放感いっぱいです。
旧正月前なので紅い提灯が飾り付けられていました。ホテル内は香港とは思えないほど閑散として人がまばらでした。普通はどんなに安いホテルでもいつも混んでいるものです。それは、こちらのホテルは飛行機の遅延時などの宿泊用に利用されるホテルだからなのです。客室は1000室ほどあるのだとか。急なフライトの事情でも部屋を提供できるよう、通常時はこれくらいお客さんがまばらで良いのでしょうね。

ホテルランクは五つ星で、さまざまなエアポートホテルのランキングで上位にランクインしています。ホテル内でチェックインができたり、フライト情報が確認できたり、エアポートホテルならではのサービスもあります。

レストランは和洋中なんでもあり、ビジネスセンターもあり出張者にも使い勝手が良さそうです。お土産屋さんを覗きましたが、ホテルのわりにお手頃価格の香港土産が購入できます。

ターミナル2

LCCや一部の航空会社のチェックインカウンターはターミナル2にあります。私も普段はターミナル1を利用することが多いのですが、LCCの時はターミナル2を利用します。深夜便だとショップやレストランは閉まっているので、あまりゆっくり見たことがありませんでした。到着時はターミナル1に出てきますから香港に戻ったばかりのタイミングでわざわざターミナル2に遊びに行く余裕もありませんでした。

ターミナル2の1階はコンビニ、奇華餅家、唐記などの店舗が入っています。あとは
ホテル行きのリムジンバス、ディスカバリーベイなど一部の方面へのバス乗り場となっています。

2階は中央に各航空会社のチェックインカウンターがあります。そしてその周りには色々なショップがあり、759阿信屋、kawaii、などがあります。中でも特筆すべきはディズニーストアですね。
これまで香港ディズニーランドの公式ディズニーグッズはディズニーランドの園内か、ターミナル1の出国後のディズニーショップしかありませんでした。つまりディズニーランドの入場料を払って中に入るか、航空券を買って旅行へ行く際にしかディズニーグッズを買えなかったのです。それがターミナル2にディズニーストアができたことで、香港では唯一、ただ足を運ぶだけでディズニーグッズが手に入るようになりました。ここにはディズニーストアが2店舗あり、どちらもそれほど大きくはないのですが、香港ディズニーランド限定グッズが手に入ったり、すでに過ぎたシーズン物(クリスマスやお正月などの限定商品)が安く手に入ったりします。

3階には実はフードコートがあります。市内ではほぼ姿を消したバーガーキングも健在です。
それから日本のDAISO(香港ではAeonのLiving Plazaという名前)があります。まるで日本の店舗のように広々として、買い物がしやすいです。それからIMaxという3D映画館もあります。

また、大阪府池田市にある日清カップヌードルミュージアムのように、カップラーメンの手作り体験ができるブースがあり、子供連れに大変人気です。こちらはウォークインで体験に参加できますが、満員のことが多いので待つこと必至です。



また、子供に嬉しい職業体験エリアがあり、病院や銀行、消防、警察など色々な職業体験ができます。もちろん飛行機もありますので、小学生くらいのお子さんを連れて行くにはちょうど良いでしょうね。

さて、いかがでしたか。ぜひお時間がある時に、ゆっくり足を運んでみて下さいね。

2018年2月12日月曜日

まだ飲みニケーション?飲み会ゼロの香港


こんにちは、ヒナタです。

私はお酒が好きです。
どれだけ飲んでも酔わない酒豪というわけではありませんが、
お酒を飲みながら食事をする際にはビールや焼酎やワインを3~4杯ほど飲みます。
一緒に飲んでいる人たちとワイワイ話して、ほろ酔いでいい気持ちになり、ご機嫌で帰ります。

今日は香港での飲み会事情についてご紹介します。
香港ではいわゆる「飲み会」は無い
日本にいると、会社関係や友人と或いは合コンなどで当たり前のように「飲み会」の機会はありますが、香港では基本的にありません。

まず日本に比べてお酒を飲めない(or飲まない)人が多いのです。
そのため日本のようにお酒メインで食事をするという形態はありません。
もちろん火鍋などを食べに行くとビールやワインを飲んでいる人もいますが、これは「飲み会」というほど「飲み」がメインになっておらず、あくまでアルコールは飲み物の一つなのです。

また香港の場合、お酒を飲みたいという場合はお酒だけを飲みにいきます。
灣仔やランカイフォンなど、バーストリートがありますのでそこでお酒だけを飲みに行きます。

どういう人と付き合うか、相手がお酒を飲める人なのかそうでないのかによって若干分かれますが、大半の香港人はお酒を飲まないし、酔っ払うほどお酒を飲みたいと思っている人はあまりいません。いい大人が集まって食事をする際に、全員がお茶やソフトドリンクということも珍しくありません。
仕事上の付き合いはどうするの?
私は香港で働いていましたが日系企業だったので、仕事上で関わる相手はほとんどが日本人でした。取引先にしろ、本社の人にしろ、別の支店の人にしろ、とにかく夕飯が会食になる機会が多くありました。

私はお酒も好きだし、経費で食事が済ませられるし、それにテーブルを共にすると相手との距離も縮まって親近感がわく気がして、会食は楽しかったです。もちろんどうしても苦手な人や、かなり偉い人と一緒になる場合は、緊張するし気を遣って会話をするので食事もお酒も楽しめませんが、それはそれで勉強になる気がしました。

しかし香港人が相手となると、まず「飲み会」という発想になりません。よくて一緒にランチを行くくらいです。夜はそれぞれプライベートの予定があるし、家に帰って家族団欒をするにしろ、恋人とデートするにしろ、友達と約束があるにしろ、とにかく勤務時間を過ぎてまで一緒にいるという概念はまずありません。

日本の飲みニケーション文化
日本でも昨今、若者が飲みニケーションを嫌っているという風潮があるようですが、香港でも日本人の上司が「飲みニケーション」を押し付けると、香港人のスタッフに嫌われてしまいます。

日本人は「飲みニケーション」で普段聞けない本音を聞いたり、仕事の情報を収集したりするものですが、それは日本だけの独特の文化なのです。

建前と本音が渦巻く日本人は、普段の勤務時間内には建前だけしか見せませんが、本音は違うことを考えていたりするものです。それが飲みながらだと話せたりします。

若者からは嫌煙されている飲みニケーション文化ですが、メリットデメリットはあるものの、まだまだ日本では必要とされています。
香港はノー飲みニケーション
香港に駐在している日本人はすぐに飲みニケーションで香港人スタッフとの関係を作ろうとしますが、飲みに誘うと逆効果で、嫌われてしまいます。

もちろん日本語が堪能で、日本に留学経験があって、日本が好きで、日系企業で日本人の上司の下で長年働いているという香港人スタッフであれば、イヤな顔をせず付き合ってくれます。しかし普通の香港人のスタッフを誘おうとすると、思ったような反応は返ってきません。

例えばとあるチームで日本人上司が夕飯に誘ったとします。彼らは勤務時間外なのに何で?と疑問を持ち、家族優先なのでまずは断られることが予想されます。仮に誘い出せても、一緒にお酒を飲んでくれるどころかソフトドリンクで食事を済ませて解散ということもありえます。彼らはお酒を飲む習慣がないので、最初の1杯だけとグラスビールを進めても、飲めないものは断られてしまいます。
飲みニケーションは必要か
香港にいると、飲みニケーションが無くてもそれほど支障がないことに気づきます。

よくよく考えてみると、日本でも仕事は普通にできて、人当たりも良い人が、お酒の席に誘うと付き合いが悪いというケースがありますよね。そもそも、飲み会は楽しいけれど飲みニケーションが無いと仕事が回らないのかというと、そういうわけでも無さそうです。香港にいればそれが実証されています。飲みニケーションをしなくても人間関係に支障はないし、仕事もきちんと回るということに気づかされます。

しかし日本人である以上、日本ではもちろん、香港でも飲みにケーションの機会は避けられません。そこで私は、一次会は必ず出席し、二次会はさりげなく消えて行かないようにしています。

これは有名な経営者の方が書いた本に書いてあったのですが、一次会は有意義な仕事の話ができたとしても、二次会は楽しいだけで何も記憶に残らないというのです。その本を読んでから私も実感したのですが、確かに一次会では仕事の話もするし、日本人の上司や同僚や取引先との付き合いが円滑になった気がします。

しかし二次会というとカラオケなどゆっくり話をする場所ではないことが多く、お酒を一次会に続いてさらに2~3杯ほど飲むので身体にも負担がかかります。その上、二次会にまで参加すると夜遅くなり、朝も起きるのがつらくなります。もちろん二次会で何を話したか記憶がほとんどありません。その経営者のように、一次会だけ参加してさっさと帰り、翌朝きちんと仕事に取り組むというのが効率的なのだと思います。一次会が終わるころには皆酔っぱらっていて、二次会は遠慮しておきますと挨拶をしても、それほど反感を買いません。

ちなみに合コンだって、二次会三次会までダラダラついていく男性・女性よりも一次会でサクッと帰ってしまった人の方が良く映るものです。カラオケがどうしても歌いたいというわけでないなら、是非とも二次会はパスしてみて欲しいと思います。

2018年2月11日日曜日

非喫煙者にやさしい香港のタバコ事情


こんにちは、ヒナタです。

今日はちょっとバスで外出していました。
帰りのバス停がビルの入り口の近くだったので、タバコを吸っている人が多くいました。
タバコの煙から逃げたいけれど、バス停の列にならんでいたため、そこを動くわけにもいきません。
久々にタバコの煙を我慢しました。帰ってきたらコートや髪にタバコの匂いがついていました。

今日は香港と日本の喫煙事情について書いていこうと思います。

香港のタバコは高い
香港のタバコは高く、60HKD(1000円)前後します。結構高いですよね。
日本と同様に香港でもタバコによる健康被害が懸念されており、タバコの値段には多額の税金が含まれています。こんなに高かったら自ずと本数も減りそうですし、いっそ禁煙しようかなという気になる人がいるかもしれませんね。そう思うと日本はまだ安い方で、気軽に楽しめます。

また、仕事で香港から中国に出張がある人は、免税範囲(19本)までタバコを持ち込めるので、出張のたびに購入しているそうです。19本というと少ないでしょうが、実際はそこまで細かくチェックされないので大胆にもカートンで持ち込んでいる人もいるようです。ただしチェックが入れば課税されますので、やはり免税範囲は守った方が無難でしょう。

ついでに香港のタバコの箱のパッケージですが、かなりグロテスクです。
正面の半分以上の面積をとって、喫煙がもたらす健康被害の写真が印刷されています。
黒くなった肺、痩せこけて肌がボロボロになった女性、ガイコツなど、本気で怖い写真です。
「喫煙は死に至る」とまで書いてあります。ここまで警告されても喫煙者はタバコを吸うのかと気になりますが、喫煙者はあんなパッケージでもいつも見ているため見慣れてしまうのだそうです。

屋内は全面禁煙
香港は屋内全面禁煙です。

レストランも、バーも、オフィスも、ショッピングセンターも、屋内で喫煙すれば罰金となります。
喫煙は屋外に限りますので、どんな天気であろうがとりあえず外に出て吸うことになります。
香港の街中の至る所にあるオレンジ色のゴミ箱の上の部分は灰皿になっていますので、ゴミ箱を囲んでタバコを吸っている人の姿をよく見かけます。そのためにレストランの前やビルの前には、喫煙者が集まりやすくなるのです。

屋内全面禁煙というのは、私のような非喫煙者には大変ありがたい条例です。喫煙者の方にとっては面倒だし、肩身が狭い思いをするのかもしれません。しかし昨今やはり副流煙による健康被害が騒がれていますし、妊婦さんや子供の健康には特によくありません。非喫煙者を守るために全面禁煙は必要な対策だと思います。

日本は大きく遅れている
屋内全面禁煙の香港での環境に慣れてしまうと、たまに日本に帰るとカルチャーショックを受けてしまいます。日本でレストランに入ると禁煙席というものはありますが、実際は喫煙席と同じフロアですから、いくら禁煙席にいてもタバコの匂いはしますよね。どうして非喫煙者なのに副流煙を吸わせられないといけないのか、理不尽だとさえ思ってしまいます。あまりにタバコ臭いレストランは入店をためらって別の店に行ったこともあります。

日本の方が色々な面で進んでいると思いがちですが、こういう部分では香港の方が進んでいます。WHOも分煙は意味がないとして日本には全面禁煙を勧めているようです。東京五輪までに屋内全面禁煙となってくれれば非喫煙者としては嬉しいのですが。

女性は特に敏感
非喫煙者の中で、女性は特にタバコの匂いに嫌悪感を示します。私も以前の会社にいた時、工場にいるとシンナーや化学薬品の匂いがたちこめていることがありました。私はこういう匂いを少しでも嗅ぐと、息を止めていたくなりました。一口吸い込んでしまったのは仕方がないとして、二口目、三口目は絶対に吸うもんかと我慢します。これは私だけでなく、女性はこういった鼻をつく有害な匂いには敏感に反応し、嫌がるのだそうです。確かに、そういう場面でもなぜか男性は平然としていられるのです。シンナー臭いなあと言いながらもその場に身を置き続けています。女性のように一刻も早く出たい、という反応はしないのです。これは女性特有の生まれ持った防衛反応なのかもしれませんね。本能的に女性は子供を身籠る可能性のある自分の身体を守ってしまうのかもしれません。

他人の自由を侵害しない社会
昔勤めていた会社の社長はヘビースモーカーで、とにかくずっとタバコを吸っていました。その社長と出張などで移動すると、いつでもどこでもすぐにタバコ休憩になりました。内心、こんなもの吸ってなにが楽しいのだろうと冷ややかな気持ちで社長がタバコを吸い終わるのを黙って待っていました。そんな時、社長はこう言いました。「タバコを吸わない人って何が楽しくて生きているんだろうと思うよ。タバコほどいいものはないのになぁ」

まだ20代だった私はショックを受けました。タバコが好きな人の気持ちって、ここまで強いものなのかと衝撃を受けました。それまではせいぜい、「身体に悪いってわかっているんだけどねー」くらいの気持ちかと思っていたのですが、そんなこと全然気にしていませんでした。むしろ非喫煙者に対する憐れみを込めて、タバコを吸ったらこんなに良いのにとまで言っていました。今だにこの時の言葉を忘れることができません。

それから、吸いたい人がここまでタバコを生きがいとしているなら、たとえ病気になろうが寿命が縮もうが、本人がそうしたくてやっているのだから幸せなんだろうと思う様になりました。

しかし、それはそれとして、非喫煙者にしてみればタバコの煙は自分の健康を害する無差別な攻撃としか受け取れません。吸いたい人が吸うのはともかく、吸いたくない人が吸わされる副流煙は迷惑そのものです。これを解決するにはやはり屋内全面禁煙という対策がベストなのでしょう。

2018年2月7日水曜日

やっぱり大雪でも出勤する日本人


こんにちは、ヒナタです。

日本はここ最近毎日寒く、記録的な積雪が報道されていますね。
前回の記事では台風時の香港と日本の違いを中心に書きました。
https://hidamarihk.blogspot.hk/#!/2018/01/blog-post_28.html

大雪の中を出勤する日本人を見ていると、何時も複雑な気持ちになります。
そして、日本人の中にも危険を冒してまで出勤することに疑問を抱いている人もいます。

結局のところ、どうするべきなのでしょうか。
例えばこういうケース
「電車通勤で片道2時間ほどかかる場所に住んでいるAさんが、大雪のため30分ほど早めに家を出たら電車が時間通りに来なくて結局遅刻した。他の社員はそれほど遠くない場所から来ていて定時に出勤しており、上司にはもっと早く家から出るべきだと叱られ納得がいきませんでした。」
大和魂派
地震は仕方ないとして、台風や大雪は前もってある程度は準備ができるものなので、定時通りに出勤できないのは本人の準備不足と見なされてしまいます。前日に会社近くのホテルに宿泊するなり、交通機関の乱れを想定していつもより2時間は前もって家を出るなど、あらゆる手段を使ってでも定時で出勤するのが正しいという考えです。

この例の上司もそういうコンセプトのもと、Aさんが30分しか前もって出勤しなかったことは本人の落ち度であるとみなします。もちろんAさんが早く出ただの、大雪だから仕方がないだの言い出したとしても、それは全て言い訳にしか聞こえません。定時で出勤するのは社会人として当然のこと、リスク回避はできて当然、それが社会人というものだと言います。

私たちは小さい頃から、この大和魂を持った大人たちに囲まれて育ってきたと思います。異常なまでに厳しい部活やブラック企業でも頑張ってしまうのは、そういう厳しい環境に耐えてこそ成長するのだと思ってしまうからです。最近になってようやく見直されて極端な意見に疑問を抱く人も増えましたが、厳しさの線引きは難しく、無理をしてしまうのが私たち日本人なのです。

今になって行き過ぎた考えただと言うのは簡単ですが、こういう大和魂がこれまでの日本を発展させてきたのです。世代の上の人ほどこの気質が強く、無理をしてでも社会や人々のために貢献してこそ美しいと思っていたからこそ、今の日本があるのです。
新時代派
では、こちらのAさんですが決して大雪に便乗してちょっとくらい遅刻してもいいやといういい加減な気持ちはなく、普段から真面目な人だとします。本人なりに30分ほど前もって家を出て、そこへ交通機関の乱れが予想より大きく遅刻をしてしまったとします。

大和魂派に言わせればAさんは読みが甘かったの一言に尽きます。しかし、新時代派の考えを持つ人であれば、ちょっと納得がいきません。そもそも、大雪で交通機関が乱れているのに多少の遅刻したという結果にここまで常識外れだと言われないといけないのでしょうか。せめて「大丈夫だった?」なり「大変だったね」くらい言ってもらいたいものです。「社会人なら普通は遅刻しない」などと
バッサリ言われるほどのミスなのでしょうか。

特に若い人はまだ社会の非常識な常識を刷り込まれていないので、疑問を持つでしょう。それから海外帰りの人も、海外では許されたことが日本では許されず理不尽な思いをすると思います。

実際のところ、大雪の日に無理をして出勤することは危険を伴います。それにわざわざ2時間も早く家を出て、いつもより長い通勤時間をかけて会社に到着することは効率的なのでしょうか。今度は帰りに電車が止まってしまったなどという事態になれば、無理に出勤したがために別の問題を抱えることになります。

新時代派の考えを持つ人は今後増えると思います。何もかも「社会人だから」という精神論で片づけることが実は理にかなっていないと言う人が増えてくるでしょう。
では、どうすればよいのか
難しいのですが、これはその職場によるところが大きいと思います。
上司が大和魂派であれば、やはり何が何でも定時に出勤しなければ怒られます。転倒してちょっとくらい怪我をしても定時で出勤すれば、笑ってくれて飲み会のネタに使われると思います。

もし上司や会社の方針が新時代派で、社員の安全を第一に考えて融通をきいてくれるのであれば、遅刻してもAさんのように怒られることは無いでしょう。
正解は無い
こういう議論になると、結局どちらが正しいのかという話になって決着がつきません。
「海外では」などと言い出すと「ここは日本だ、海外がいいなら海外へ行け」と言われます。

大事なことは、「社会人だから普通でしょ」と言っている大和魂派の人と
「大雪なんだから仕方ないでしょ」と言っている新時代派の人は
全く別の次元にいるので、相容れないということです。

答えはありません。その職場、その会社、その上司に正解があるのみです。
ちなみに残業は
私は以前ものすごい残業地獄でした。夜12時くらいまで会社にいて働いているので、プライベートは土日のみで平日は会社と家の往復だけでした。

その時のことを思い返す度、洗脳されていたような気持ちになります。
「昨日は12時まで残業していた」と上司に言えば、「俺は2時までやっていた」と返されたのです。
12時ではまだ甘いんだ、まだ早い方なのだ、もっと頑張らなくてはと思いました。

社員の中には必ず定時で帰っていく人がいました。それでも、クビになることはありません。
その会社はもう辞めてしまいましたが、あの時、もし残業をきっぱりやめて毎日定時で帰っていたらどんな結果になっていたのだろうと思います。おそらく、私にやらせても進まないので任される仕事が減ったんじゃないでしょうか。
日本と香港の違い
香港社会は、上の分類では新時代派の社会です。他の海外諸国に多くみられるように、自分を犠牲にしてまでその会社に貢献をする習慣はありません。大雪は降りませんが、台風など悪天候だったり、子供が病気になったり、家庭の事情によって遅刻や欠席をすることも許されます。

それでも一人くらい、一日くらい誰かがいなくても仕事は回るので、そういうのを見ていると日本もこういう会社が増えればいいのになと思ってしまいます。

本気で広東語を上達させる秘訣②




こんにちは、ヒナタです。

前回の記事で広東語の学習方法について書きました。
(その記事はこちらhttps://hidamarihk.blogspot.hk/#!/2018/02/blog-post_48.html

第一段階として、テキストとCDを使って勉強するわけですが、
果たして一冊でも終えることができたでしょうか。

第一課から第三課くらいまでは楽しく勉強できたとしても、
おそらく第4課くらいからつまずき始め、毎日やるはずだった計画も思い通りにいかず
勉強するのも嫌になって投げ出してしまうことがあるかもしれませんね。
テキストも前半は書き込みなどしていたのに、後半は真っ白ということはありませんか。

そして結局やめてしまうと、中途半端なままで
「広東語は難しい」というイメージだけが残ってしまいます。

というのも、私はそういう過程をたどって、韓国語、フィリピン語、タイ語に
チャレンジしたものの勉強をやめてしまいました。

勉強をやめてしまうのは意思が弱いからではありませんので安心してください。
要は、モチベーションを保てなかっただけなのです。
そこで今日はモチベーションを保つコツをお教えしたいと思います。

広東語に興味を持つ
広東語を勉強する動機はざっと下の3つに分けられます。

①おそらく広東語を勉強する人は香港が好きだからという人が多いと思います。
香港の映画や音楽が好きだという人は、それだけで良いモチベーションになりますよね。
勉強するたびに、映画や歌手の使う広東語が分かるようになってやる気が出ると思います。

②次に、恋人や配偶者が香港人という場合も、相手と広東語で話したいという目的がはっきりしています。それに、相手も広東語を使ってくれるのは嬉しいでしょうから、練習に気長に付き合ってくれると思います。

③しかし、その他の目的で広東語を勉強するという場合は、ちょっと工夫が必要になります。
香港に駐在になってスタッフと広東語でコミュニケーションを取りたいという場合、あるいは香港で現地就職することになったが香港自体にはそれほど興味がないという場合、要は内的要因ではなく外的要因で勉強しなければいけない(勉強したほうがいい)というケースです。

①と②はともかく、③は自分の中に情熱がないので、どうしても長続きしないものです。
そこで、できるだけ①や②のような動機を見つければ良いのです。
特にお友達や恋人など香港人に親しい人を作ると、それだけでみるみる上達するものです。

広東語で話したくてたまらないと思う
私の場合ですが、私はもちろん香港が好きで広東語を勉強しはじめました。
とはいえ、香港映画を観たり広東語の歌を聞いて日本でテキストを眺めながら勉強していても、いまひとつ上達した実感がありませんでした。

当初、私は1か月ほど仕事を探しながら香港に住んでいたのですが、観光でしか今まで来たことがなかったので友達と言える香港人は一人もいませんでした。そんな時、香港では珍しくストリートミュージシャンをやっている少年たちと知り合いました。たまたま夜に宿泊先の近くの繁華街を歩いていたのですが、その時に路上に座り込んでギターを弾いて歌っている少年の歌声に聞き入ってしまいました。日本でストリートミュージシャンは珍しくありませんが、香港では最近ようやく受け入れられたてきた文化で、当時は物乞いくらいしか外で歌っている人はいませんでした。

それからその少年と、その仲間たちとよく会うようになりました。その時の私の広東語はまだまだ初心者で、テキストで出てきた単語しか話せません。彼らが楽しそうに話している内容は分かるはずもないし、私にせっかく話しかけてくれても、何を言われているかさっぱりわかりません。それでも、どうしても彼らと広東語で話したいと思って、言葉も分からないまま着いて行っていました。毎日テキストを繰り返して読み、言いたかった単語を辞書で調べたり、宿泊先の従業員に尋ねたりしていました。次に彼らに会った時に、少しでも多く広東語で会話ができたら嬉しかったものです。

「とにかく、話したくてたまらない」という気持ちが溢れそうなくらいでした。
あの時が一番、広東語を勉強して楽しかったし、上達した時期だと思います。

ちなみにその中学生だった少年はその後も音楽活動を続け、今や香港の若者に大人気のバンドのギター兼ボーカルをやっています。

良い会話の練習相手を得る
語学の練習は、反復練習に尽きます。言語なのですから、使ってこそ覚えるものです。
そこで問題になるのが会話の練習相手です。

日本で勉強する場合、香港人の先生が練習相手になってくれると思いますが、多くの場合は先生も日本語が分かるので、初心者の広東語学習者は広東語を使う機会があまり得られません。
先生が広東語の文法を日本語で解説して、テキストをオウム返しで先生の後について読む。それでは日本の従来の英語教育と変わりません。

それにどんなに良い先生でも限られた授業の時間しか会うことができません。
週1回や2回会ったところで、その時間だけ広東語を話しても覚えられるはずがありません。
恋人がどこかの地方の出身で、いつも一緒にいるうちにその方言を覚えてしまったということはありませんか。それくらい、語学は密接さが必要で、逆に密接であれば自然とうつるものなのです。

知り合いなどの紹介で香港人が見つかれば良いのですが、なかなか難しいですよね。
今は日本でも色々とネット上で在住日本の外国人と知り合うことができます。相互学習の相手を探すサイトなどもありますので、大いに活用して気の合う香港人を見つけて欲しいと思います。
ネットで知り合う人は怪しいというイメージがあるかもしれませんが、それは相手も思うことです。
節度を持って利用しましょう。

在住日本の香港人たちは日本語が堪能な人も多いので、会ったものの日本語の相手ばかりして結局広東語を試すチャンスが無かったということもありえます。日本人は特に勇気がないのでそういう時にグイグイいけないもので相手の日本語に合わせてしまいがちです。ここは頑張って広東語を話していきましょう。もしそれでも日本語ばかりになってしまうなら、相手の日本語レベルが高すぎて、こっちの広東語レベルと会っていないのかもしれません。なるべくお互い同じくらいの語学レベルで相互学習をするのがおすすめです。香港人はせっかちで、こっちが片言で話しているとイライラして英語や北京語を持ち出してきたりもします。目的はコミュニケーションが取れることだから、言語は何でも良いというのが彼らの言い分なのですが、こちらとしては広東語で話さなければ意味がありません。ここは英語も北京語も無視して、広東語でがんばりましょう。
それに、香港人の中にはこちらの広東語を待ってくれる気長な人もいます。気の合う人を探して練習しましょう。

いかがでしたか、今日はモチベーションについて書きました。

2018年2月5日月曜日

本気で広東語を上達させる秘訣①



こんにちは、ヒナタです。

前回の記事でも書きましたが、広東語は中途半端な気持ちで始めても挫折してしまいます。
広東語に限らず、外国語の学習において共通することなのですが
その言語を勉強し続けるモチベーションを高く保つことが何よりも大切です。

私がどうやって広東語を覚えたのか、今日は広東語が上達する秘訣を紹介します。
もちろん広東語以外の外国語を習得する場合にも応用できる方法ですので
ぜひ参考にしてみてくださいね。

とりあえずCD付きのテキストを買う
昔は本屋さんに行っても広東語のテキストは数冊しかありませんでしたが、今は色々なテキストが出ています。最近のはどれもCDが付いていると思いますが、まずはCD付きのテキストを1冊買って来ましょう。

どのテキストにしようか迷うと思いますが、どれを選んでも構いません。なぜなら、どうせ後から全部のテキストをやるからです。1冊だけに頼ると情報が偏ってしまうので、出ているテキストは全部やるつもりでいきましょう。

テキストによってはポップな色使いで見やすいもの、会話中心のもの、文字が多く解説が多いもの、など色々あります。最初はなるべく字が少なく薄い本がとっつきやすいでしょう。最初からあまり分厚いテキストを買って来ると、なかなかページが進まず1冊を終える前に挫折をしてしまいます。まずは1冊終えるのが目標ですからパッと見て簡単そうなもので良いです。

本をたくさん買うのがもったいないと思う方は、図書館で借りるもよし、古本屋で探すもよし、最近ならネット上で古本が安く買えますよね。入手できれば何でもかまいませんが、必ずCD付きのものを選んでください。

テキストの進め方(発音)
語学のテキストは最初に発音について解説があります。そしてその次に初めて第一課が始まります。はやく会話を練習したいからと最初の発音に関しての解説部分を飛ばして第一課から始める人がいますが、これは泳ぎ方も知らないのに海に飛び込むようなものです。新しい言語を勉強し始める時は、モチベーションが一番高い時だと思いますが、先を急いでも上達しません。まずは地道に発音を勉強しましょう。

付属のCDを聞きながら、テキストに沿って発音の練習をしましょう。一日でざっと終わりそうな内容かもしれませんが、もし大学ならこの部分は1か月かけてやります。私が北京語を大学で習った時も4月はずっと発音をやっていました。いつになったらニーハオやシェイシェイを使った会話練習になるんだと、しびれをきらして先生に質問をしている生徒もいました。どの授業、どのテキスト、どの先生のクラスでも中国語と名の付くクラスは全て発音の解説と練習ばかりでした。とてもつまらないように感じましたが、ここが何よりも重要だから時間をかけてやっているわけです。せっかく入った大学だけれども、思った通りの授業ではないのでやっぱり中退しようかなとまで考え始めた5月、ゴールデンウィークを過ぎてようやく第一課に入って安心した記憶があります。

後になればわかるのですが、土台の発音がしっかりしていないと、後々に影響します。全ての発音を理解して、発音できて、ピンインの発音記号で音や声調が読める前提で、授業は進んでいきます。反り舌など日本語にない発音がしっかりできるまで、発音を練習しましょう。

ちなみに中学校で学ぶ英語も、本当はこれくらい発音について最初に詳しく学ぶべきだと思います。最初の授業でThis is Mike.から始まり、きちんとthisが発音できないまま、thisについては「これ、こちら」という日本語訳を知れば良し、「is」はbe動詞、などと文法を学んでいきます。これではテストはいい点なのに実際に話せないし通じないのは当然の結果ですよね。

話は戻りますが、CDを聞いているだけでは唇の動きが見えないのが難点です。香港人の先生に習っていればすぐにお手本を見せてもらえて手っ取り早いですが、どうしても身近にそういう人がいなければ、最近はYoutubeを活用することもできます。

テキストの進め方(本課)
発音がある程度理解できて、どの発音も表記通りにできるようになったら本課に進みましょう。
発音が大切と強調していますが、この時点で完璧を求めるのも限界があるのでおおかた出来たと自分で思えたら次に進んでいいと思います。

第一課、第二課、と進めていきますが、ここも欲張らずに一日一課で良いと思います。あまり高速で片づけてしまうと当然頭に入ってきませんから、ゆっくりやりたい人は一週間に一課でも構いません。ただあまりのんびりやると飽きるので、いつまでにどこまで進めるか、無理のない計画を立てましょう。

一日一課、テキストの構成によっては何課かごとに振り返るまとめのテストなどがありますから前の課に戻って復習しましょう。そうして1冊終われば、次の1冊を買いに出かけます。

テキストを制覇する
日本にいて広東語学習をすることを前提にしますと、とりあえず日本で入手できるテキストは全て目を通した方が良いです。英語などは膨大な参考書があるので全制覇するのは大変ですが、広東語のテキストは数が知れていますから入手できるだけ全部やってもちょうど良いくらいです。

また、著書の先生によって発音記号が違いますから本によってまた一から発音記号を見直すことになります。イエール式や千島式などが代表的です。香港に留学して広東語を覚えた人はイエール式の人が多いです。千島式は声調の数が少ないので、私は千島式の方に馴染みがあります。ピンインの方式が変わるとまた覚え直すことになりますが、どちらも覚えておいて損はありません。とりあえず読み方くらいはどちらも理解しておいた方が良いと思います。

テキストをいくつもやると、大体似たような表現が出て来るので自然とシチュエーションごとの会話に慣れてくると思います。ホテルやレストランで、必ずしもテキスト通りの会話が行われるわけではないものです。それでもやはりホテルではホテルでよく使う言葉があり、その場面で頻出する単語を知っていると、実際その場で聞いた時に分かるようになるのです。

テキストを全部終えたら
テキストは完璧にする必要はありません。学校のテストではありませんから、全部の文章と単語を覚えて、ピンインも書けるようになることが目的ではありません。なんとなく知識としてひととおりやった、という程度で十分です。

その後は、実践あるのみですから、その方法については次回②で書いて行きます。

にじいろジーン 生姜とパイナップルの鶏肉炒め


こんにちは、ヒナタです。

先週土曜の「にじいろジーン」で香港の家庭が紹介されていましたね。
取材されていた香港人のご一家は一般的な家庭よりは、わりと裕福な家庭のように見えました。
香港のお宅を訪問する番組ですが、どの家庭を訪問するかによって全くイメージが変わると思います。

以前もセレブなお宅を訪問していた番組を見て、日本にいる私の友人知人が私もそういう生活をしているのかと誤解をしていました。逆に、ものすごく狭い公営住宅のお宅を訪問した場合も変な心配をされます。

さて、今回のお宅訪問ではジーンちゃんに香港の家庭料理をご馳走していましたね。
お父さんの作り方をもとに作りやすい「生姜とパイナップルの鶏肉炒め」のレシピをご紹介します。

材料
鶏肉(もも肉) 1枚
パイナップル 1缶(生の場合は250g)
玉ねぎ     1個(くし切り)
生姜      1節(薄切り)
細ねぎ     1本(3㎝くらいに切る)
カシューナッツ 1/2カップ
パクチー    適量(なくてもよい)

下ごしらえ
鶏もも肉は一口大のぶつ切りにする。(お父さんは青椒肉絲のように細長く切っていました。)
ボウルにいれて、以下の調味料を入れてよく混ぜ合わせる。
・醤油 大さじ1
・砂糖 小さじ1/2
・塩   小さじ1/2
・ゴマ油 小さじ1
・片栗粉 大さじ1

作り方
①鶏肉を熱したフライパンで両面ともこんがりと焼く。
②玉ねぎ、生姜を加えてさらに炒める。
③汁を切ったパイナップル(生の場合は火を通しておく)を入れて蓋をする。
④玉ねぎがしんなりして鶏肉に火が通ったらネギとカシューナッツを入れて軽く炒める。
⑤お皿に盛り、お好みでパクチーを散らす。

お味の方は・・
広東料理はあっさりした味付けなので、これもさっぱりしたおかずです。
食欲がない時にぴったりだと思います。

果物を入れたおかず
ちなみに皆さんは果物が入ったおかずは好きでしょうか。和食にはあまりおかずの材料として果物が出てくることはありませんよね。

昔から酢豚のパイナップルは異色の存在でした。好きか嫌いかと言えばパイナップルだけで食べた方が美味しいのにと思っていました。ハワイアンピザとか、メロンに生ハムとか、サンドイッチのフルーツサンドもそんなに好きではありませんでした。

しかし香港にいるとどうしても果物入りのおかずに遭遇する機会が多く、今では慣れました。
広東料理に限らず、香港にいると東南アジア料理など色々な国の料理を気軽に楽しめます。

私が好きになった果物入りのおかずの例です。
・タイ料理のポメロサラダ(ポメロは大きなグレープフルーツのような柑橘系の果物です)
・タイ料理のパイナップル炒飯
・IKEAのミートボールに付けるリンゴンベリージャム

肉料理のメニューにライチやイチゴや桃なんかが書いてあると一体どんな料理なんだろうと想像がつきませんが、だいたいは普通に野菜などと同じように軽く炒められて出てきます。火を通した果物はフレッシュさは欠けるものの、甘さが増して意外と美味しいんですよ。

是非とも試してみて欲しいと思います。

2018年2月3日土曜日

香港永住権の申請方法を解説③


こんにちは、ヒナタです。

以前の記事で、香港永住権の申請方法について解説しました。
香港永住権の申請方法を解説①基本編
https://hidamarihk.blogspot.hk/2018/01/blog-post_15.html#!/2018/01/blog-post_15.html
香港永住権の申請方法を解説②申請編
https://hidamarihk.blogspot.hk//2018/01/blog-post_26.html#!/2018/01/blog-post_26.html

今日は、無事に申請が通った場合のその後の手続きについて書いていこうと思います。
面会日の案内通知
前回と重複しますが、申請からの手続きは下記の通りです。

申請に関する書類を一式揃え、入国管理局へ提出します。
(郵送、ウェブ上、持ち込みの場合は灣仔の入国管理局25階へ)

書類受領の通知が送られてきます。

もし審査中に追加の要求書類があれば、それらを明記した通知がきます。
提出期限はおよそ2週間ほどで、その間に必要書類を準備して提出します。

面会日時の案内通知が届きます。

この案内通知ですが、何月何日の何時に灣仔の入国管理局25階へお越しくださいというものです。持ち物はパスポートと香港IDカードです。

この通知には特に「申請が通りました」とは明記されていません。しかし、この案内が来れば申請は通ったものと見なして良いでしょう。

また、面会日時は2週間ほど先の日付になっていますが、ウェブ上で変更可能です。
2週間も待たなくても、空いている日時であれば前倒しができます。
変更後、リマインダーメールの送信も選択できます。面会の2日前くらいにメールが届きます。

面会の手順
 面会日、予約より早い時間に行っても25階は空いているので手続きをしてもらえます。

受付カウンターで最初に送られてきた案内通知を提出します。整理番号をもらいます。

整理番号が呼ばれるまで座って待ちます。

呼ばれたカウンターに行き、入国管理局の職員と面会します。

パスポートとIDカードを渡します。

提出書類の一部(納税証明など)の原紙が返されたら、受け取りのサインをします。

申請書類に訂正箇所があれば、職員の指示通りに訂正します。

職員から、今後3年(36ヶ月)以上香港を離れたら永久居民 IDは失効するという説明を受けます。

審査の結果の書類をもらい、8階で永久居民IDカードを申請するよう案内されます。

これで晴れて香港永住権を取得したことになります。
この面談でも職員は明確に「申請が通りました」とは言いませんでした。
もちろん面会日時の案内を受け取った時点で、申請が通ったという確信はありました。
でも、きちんと文字や言葉で「永久居民になりましたよ」と伝えてくれないと不安もありました。

面会で「3年以上離れたら永久居民の権利が失効しますよ」と言われてやっと、「永久居民」の言葉が聞けて安心しました。これからはパスポートは関係なく、香港内ではIDカードだけで身分証明となるとも言われました。それからマカオもIDカードだけで入出国ができます。
 
IDカードの申請
 これまでの香港居民IDカードから、香港永久居民IDカードに切り替えとなります。
IDカードの申請方法は以下です。

8階の受付カウンターに並びます。
(ウェブや電話予約のレーンがあります。予約時間になっていなくてもやってくれます)

IDカードの申請書をくれるので記入して提出します。
(申請フォームをあらかじめダウンロードして家で記入してから持って行くとスムーズです)

番号をもらうので電光掲示板を見ながら待ちます。(この階はいつも混んでいます)

自分の番号が出たら表示された番号のブースに行きます。(奥の部屋で仕切られています)

そちらのブースで写真撮影、指紋の登録をします。
(写真は何回でも撮り直し可能で、鏡も置いてあります。両眉は出して撮影します)

次に奥へ行くよう誘導され、そこでまた電光掲示板に番号が出るまで待たされます。

表示されたブースへ行きます。

再度、指紋の登録をします。

以上で手続きは終わり、IDカードの受け取り期間(1か月ほど)が書いた紙を案内され、
仮のIDカード(紙)を渡されます。

香港永久居民IDカード
 後は指定された期間の間、いつでも良いので出来上がったIDカードを受け取りにいきます。

いかがでしたか。香港に7年住んで永久居民の権利がもらえるのは嬉しいことですね。
仮に帰任などでいつか日本に帰って行ったとしても、是非失効させないように定期的に香港を訪れて欲しいと思います。

2018年2月2日金曜日

親切すぎる!香港MTRアプリの新サービス


こんにちは、ヒナタです。

皆さんは、香港の地下鉄(MTR)のアプリはダウンロード済みでしょうか?

こちらはMTRで移動する際におおよその所要時間が把握できて便利です。
出口やその駅の周辺にある建物の情報なども調べられます。

さてそんなMTRアプリですが、新たにchatbot(チャットボット)という機能が加わりました。

http://www.mtrmobileapp.com/tc/chatbot.php

日本でも路線検索アプリはありますが、これは音声で会話するように道案内をしてもらえます。
'OK google'のように、「明日は傘がいるかな?」と聞くと、勝手に天気予報を検索して明日の天気を教えてくれるのと似たようなものです。会話をするように目的地を告げれば、最寄り駅と駅からのアクセス方法を教えてくれます。

「香港文化中心までどうやっていったらいい?」
「検索します。中環から尖沙咀駅まで〇〇分、何番ホームです。駅からのアクセスは・・」
といった具合に、今やスマホで道案内をしてくれるのです。

日本でも最近こういったアプリはあるので、東京などの路線が多い都市では役立ちそうです。
特に旅行者にとっては有難いアプリでしょうね。

本当に便利な世の中になりました。
ただ、日に日にITが進歩してくると、私のような昭和の人間は便利さと共に
少しだけ戸惑いも覚えてしまいます。

香港のテレビCMでよくやっているのですが「ハイキングはスマホに頼りすぎないで!」というのがあります。要は、スマホの地図を頼りにハイキングをしていた人が、電波の圏外に行ってしまったり、電池切れなどになった場合、紙の地図を持っていないので迷子になってしまうのです。
CMでやるぐらいですから、実際にこういう人が後を絶たないのです。

日本でも若い人を中心に何でもスマホ頼りなのかもしれませんが、香港でも同じでしょう。今どき目的地について事前に自分で下調べをすることはなく、その日になって移動しながらスマホを片手に目的地まで行くというスタイルの人が多くなってきました。

それに私は自分で地図が読める方なので、どこかへ行くときに自分ではよく分かっていない状態でスマホの言うルートに素直に着いて行くのはどうも気持ちが悪いのです。海外旅行をしていて、旅先で例えアプリを使うとしても、今どこを歩いているのか把握しておきたいです。

地図が読めない人(俗にいう方向音痴の人)ほど、誰かの後を着いて行って自分がどこにいるのかわかっていなくても平気と言う傾向にあります。こういった道案内アプリは地図が読めない人には非常に便利でしょうが、どうやって目的地まで来たのか自分ではよく分かっていない上、いつまでたっても地図が読めないままになってしまわないでしょうか。地図を読めなくてもアプリがあるから大丈夫といえばそれまでですが、スマホの電池が無くなったから帰りのルートが分からないということにもなりかねません。

アプリを使うにしろ、ある程度は自分も道を理解しながら活用したいものです。

2018年2月1日木曜日

広東語は世界一難しい?

こんにちは、ヒナタです。

今日は広東語についてお話したいと思います。

広東語とは?

香港で主に話されているのが広東語です。日本で言うところの中国語とは北京語を指し、広東語は中国語の方言という位置づけです。日本ではジャッキーチェンなどの香港映画で、広東語を聞いたことがある人が多いと思います。あのちょっと面白い感じの響きが広東語です。

広東語は本当に難しい?
広東語といえば、世界で一番難しい言葉だと聞いたことはありませんか。私はありました。それを聞いて、習得するのは無理だと絶望しました。

何を根拠にこういう言われ方をされているのか不明ですが、世界一難しくはありません。ヨーロッパ言語を話す人が広東語を覚えるよりは、日本人など漢字圏の人にとっては比較的容易だと思います。北京語にも言えることですが、漢字が分かるということは字面である程度の意味が分かります。そして日本と同じ表記をする単語も多くあります。

例えば↓はニュースの見出しですが、何となく意味は分かりますよね。
強烈季候風信號生效 大澳渡輪服務暫停
‘強い季節風のシグナル(注意報や警報のことです)発令中、
大澳(これは地名です)フェリー社は営業を一時停止(運休)‘

広東語は日本人にとっては馴染みやすい言語だと思います。

発音が難しいのでは?
次に、広東語といえば発音が難しいと聞いて最初から習得を諦めてしまう人がいます。
結論から言うと、難しくはありません。日本人にとって発音できないような発音はありません。発音だけで言うとむしろ、英語の方がものすごく難しいと思います。
例えば帽子のhat(hæt)と、小屋のhut(hʌt)は、いまだに自信を持って区別できません。

声調が難しいのでは?
中国語(北京語)を勉強された人ならわかりやすいと思いますが、広東語も声調が大切な言語です。日本語の「雨と飴」「箸と橋と端」もイントネーションが違うのですが、日本語ではイントネーションが間違っていても意味を取り違えるほど不自然にはなりません。「アメが降ってきた」と聞いて、飴を思い浮かべる人はいませんよね。

北京語の声調が4声(4パターン)であるのに対し、広東語は6~9声(学者によって分け方が若干違い、より細かく分ければ12~13声) もあるのです。
ただ、私たち一般の外国人が習得する場合は最低限6~7種類くらい区別できれば問題ありません。

また、香港人によっても広東語が若干違うことがあり、中国本土の広東省から来た人が話す広東語、お年寄り、若者、あるいは本人の癖によっても変わります。

要は、ちょっとくらい訛っていても通じるし、怖気づく必要はないということです。私も広東語を話せるようになって、今でこそ香港人に間違われることもありますが、最初の頃は声調が間違っていることは多々ありました。見様見真似で繰り返せば問題ありません。

別に広東語は必要ないのでは?
私は香港が好きで広東語に憧れていたので、広東語をペラペラに話せるようになりたい!という思いが強くありました。しかし、いざ広東語が話せるようになってみると、広東語って香港以外では本当に役に立たないなと実感しています。香港にいる限りは便利ですが、広東語ができても日本で就職に有利ということではありませんからね。

香港に長年住んで、広東語ができないままの人は多くいます。英語か北京語ができれば、それだけでも生活はできます。広東語が分かった方がもちろん安心かもしれませんが、日常会話程度が分かれば問題ないと思います。欧米など英語しか話せない外国人が何不自由なく生活しているのを見ればわかりますよね。

香港人と友達になるのだって、英語で十分です。もちろん何が何でも香港人に混じって地元の人に馴染んで暮らしたいという私のような強い思いがある(要はマニアックな)人であれば、広東語は出来た方が断然良いと思います。それ以外に困ることはありません。

どうやって勉強すればいいの?
日本の教育機関で広東語を教えてくれるところは殆どありません。
私は香港人の先生にプライべートレッスンを受けていましたが、あまりにも進歩が無くて3ヶ月ほどでやめました。そのあと香港に来たので、あとは独学です。

私がやったのは市販のテキストを片っ端から全部買って、一通り全部やりました。私の場合、北京語を先に習得していたのですが、広東語の発音や文法の半分以上は北京語と同じです。テキストを何冊かやっていると大体の内容が似ていることに気が付きます。たいてい語学のテキストは自己紹介、買い物、食事、空港で、ホテルで、病院、などシーン別の会話で構成されています。CDを何度も聞いてそれらを基本的に全部覚えておけば、基礎力はつきます。

基礎を身につければ、練習あるのみ
座学はほどほどにして、あとは実践です。香港に住んでいたので練習する機会はいくらでもありました。私は周りの人とは、広東語のみで話すように心がけました。香港人は英語も北京語も分かりますので、そのどちらかで会話をしてしまっては練習になりません。ここはひとつ、北京語も英語も分からないという姿勢で、広東語のみで話すのです。たどたどしくも広東語だけで話すように心がければ、相手も仕方なく合わせてくれます。くれぐれも、間が持たないからといって英語や北京語など自分の得意言語に切り替えないようにしましょう。 一度そうなってしまうと、相手は今後あなたの顔を見れば英語や北京語で話しかけてきます。

本当に広東語を勉強したいのか
どんな言語の習得にも言えることですが、言語は地道な努力が欠かせません。
香港に長く住んでいて「来た当初は広東語を少し勉強したけれど、難しくて諦めた」という人があまりに多くいますが、それは本人の興味がそれほど無かったのだと思います。

言語の学習と言うのは、どれだけその言語を操りたいのか、その言語に魅力を感じて、興味をもって接しているかによって結果が変わります。私は北京語、広東語は本当に身につけたい一心で色々な苦労を惜しまなかったし、思い通りの結果が得られなくて悔し涙を流したことも、下手だと馬鹿にされて話すことが恐怖になってしまった時期もありました。それだけ辛いことがあっても続けられたのは、北京語や広東語に対する「興味」に他ならなかったと思います。

もしあなたが香港に来て、せっかくだからちょっとやってみようかな、という軽い気持ちで広東語を勉強したり、無料のレッスン券をもらったから授業を受けてみようかな、という程度であれば、広東語を身につけるということはできません。やめてしまったのは広東語が難しかったからではなく、広東語に興味がわかなかったから、というのが正しいのです。

広東語が出来るというと、「じゃあちょっと教えて」と言ってくる人もいますが、本気で勉強したいと本人が思わない限りは他人が何か教えても届かないものです。実際に、私が教えていた駐在員の方も仕事が忙しいのを理由にレッスンをやめてしまいました。

私も韓国語を勉強しましたが、途中で諦めてしまいました。「ハングル文字が難しいから」と言い訳をしますが、要は韓国語を勉強する動機がそれほど無かったからです。韓国語は日本語と似ていて、日本人が勉強するには親しみやすく上達しやすい言語です。 それでも興味がなければ始まらないのです。

あなたがもし広東語が難しいからと諦めるなら、本当に広東語を使えるようになりたいのか、もう一度自分に問いかけてみて下さい。是が非でも広東語が勉強したいという情熱がある人なら、広東語は決して難しくありません。

初公開!Supper moment 「請講」の歌詞 日本語訳

お久しぶりです、ヒナタです。   Supper moment の2014年5月発売のアルバム 「世界變了様」を入手しました。   今まで、SMの曲は主にYoutubeで拝聴していました。 先日Youtubeで無料で公開された2018年コロシアムライブを見て 再び...