2019年7月31日水曜日

安宿だけじゃない!チョンキンマンションでインド文化を味わう


こんにちは、ヒナタです。

香港は言わずと知れた国際都市、
様々な人種や文化が共存する場所です。

今日は、香港のインド文化の聖地として名高いチョンキンマンションを紹介します。

重慶大厦(チョンキンマンション)とは?
尖沙咀のネイザンロード沿いにある古いビルです。

もともとは住宅用の建物でしたが、繁華街のど真ん中ということもあって
観光客向けの安宿として利用されるようになりました。

お隣にある美麗都大廈と共に、バックパッカー向け安宿の密集地となっています。

観光客にも有名
まだバックパッカーという言い方が無かったころ、ロクなガイドブックも無かったころに
香港はじめ海外を放浪した沢木耕太郎の「深夜特急」という小説にも出て来ます。
この小説に憧れて、わざわざ重慶大厦に宿泊をする人は今でもいます。

安宿・カレー屋・両替屋などの紹介で、ガイドブックにも必ずといっていいほど
掲載されているので、日本人観光客もちらほら見かけます。

映画のロケ地として有名
ウォン・カーワイ監督の「恋する惑星」であまりにも有名ですね。
私もこの映画を観て香港のイメージ=「重慶大厦」になりました。

1994年の作品で、ビルの外装は大きく変わりましたが
中に入ると今もあまり変わらず混沌とした雰囲気です。

治安は?
重慶大厦といえば、薄暗くて古い建物で、インド系やアフリカ系の人が多く
香港人でもあまり寄り付かない場所です。

よく観光客が安宿として宿泊すると書きましたが、私はお勧めしません。
以前、共用のシャワールームから出てきたところをアフリカ系男性に強姦されたという
ニュースがあり、若い女性には特におすすめしません。

観光客は特に、一人で建物に入らない方が良いですし、
レストランなどエレベーターに乗って建物内部へ行く際は特に注意が必要です。

また、雑居ビルでエレベーターは狭く、階段のある場所もわかりにくいので
スリや強盗にあったらされるがままですし、火災の際も心配です。

できれば観光客だけでなく、香港人や在住日本人と一緒に行くのがベターです。

カレー屋の評判は?
マンションの前はネイザンロードに面しているのですが、
いつもインド料理屋さんの客引きでいっぱいです。

私は香港に住んでからもマンション前のバス停で降りると
自分が芸能人かと疑うほどたくさんのインド人に囲まれてビラを渡されます。
結構強引なので、レストランへ行くつもりじゃないとはっきり伝える必要があります。

インド料理で超有名なのが「デリクラブ」(もう何年も行っていませんが)
「咖喱王」も北インド料理なので日本人に人気です。

私も何軒か行きましたが、どこでも美味しいです。
店員さんもとてもフレンドリーだし、また来たくなる店ばかりでした。

インド食品を買う
1階の中央に、インド食材を扱うストアがあります。

一時期、インド料理にはまってあれこれ食材を求めて買いに行きました。
MTRというメーカーのインドカレーのレトルトは
家で手軽にインド料理が楽しめておススメです。

マンゴーも、箱買いしたくなるほと美味しいです。

ボリウッド映画のDVDを買う
インド映画といえば、日本ではかつて「踊るマハラジャ」のイメージでした。

私も結構昔にインドのキムタクと言われるイケメン俳優シャールック・カーンを紹介してもらい
それからインド映画を観るようになりました。

シャールック・カーンの作品だけでもかなりの数があります。
字幕は英語、話しているのは主にヒンディー語です。

昔は1枚15ドルくらいで買えましたが、時代とともに20ドルくらいに値上がりしました。
そもそも、DVD屋はかつて3-4軒あったのですが
先日6月に行った時は1軒しかありませんでした。

みんな、DVDを買って家で見る時代ではないのですね。
インターネットさえあれば、映画も見れる時代になったようです。

興味があれば覗きに行ってみて下さい。
香港一、レートの良い両替屋?
良くガイドブックで、ここの両替屋はレートが良いと紹介されています。
私も何度か両替に来たことがあります。

両替店によってレートが若干異なります。
主に入り口付近に両替屋が密集しているので皆そのレートを見比べますが
本当にレートが良いのはもう少し奥にあります。

日本語に対応(筆談など)できるお店なので
日本人にもフレンドリーです。

ただし私の経験上、重慶大厦のレートは香港最安ではありません。
中環にある両替商が香港人の中では有名で、毎日行列ができるほどです。
そこは両替の金額が大きい場合は、予約も必要です。

観光客が数万円を香港ドルに換える程度なら知れているので、
重慶大厦で十分だと思います。

まとめ
治安が悪いと聞くと、ちょっと怖いかもしれませんが
一人でなく、1階部分のみを散策する程度なら大丈夫です。
ただし鞄は身体の前に密着させ、スリには十分気を付けてください。

エレベーターに乗ってレストランへ行く際は
香港やマンションを良く知る同行者を連れて行きましょう。

安宿に泊まってみたいと言う人は、勇気ある男性なら止めませんが、
女性はできたら考え直してみてください。
安宿が良いなら、香港内のもっと別の場所にもたくさんあります。

ちょっと怖がらせてしまったかもしれませんが、
私はインド映画やスーパー目当てでたまに出入しています。

インド文化を知るにはとても良い場所です。

2019年7月18日木曜日

スマホ依存率の高い香港で、子どもにスマホを触らせるべき!?


こんにちは、ヒナタです。

うちの子はまだスマホを触ったことがありません。
まだ未就園児なので自分のスマホを持つことは当然ありませんが、
親のスマホを触らせていません。

今日はスマホについて書いていこうと思います。

実姉が育児に厳しい
私には姉がいるのですが、私よりも早く結婚・出産したので、
その子どもはうちの両親にとっての初孫でした。

姉が育児書や医療機関から仕入れてくる最新の育児情報は
私たちが親に育てられた30年前とは違っていました。

両親は「別に昔のやり方でいいんじゃないの」という
高齢者にありがちな頭の固さで、たびたび姉と意識の食い違いを見せていました。

姉も一人目の子で神経質になっていたのかもしれませんが
私ものちに出産し、姉の背中を見て同じ道をたどることになりました。

スマホ厳禁はもちろん、ジュース禁止、大人向けおやつ禁止、
特にチョコレート、アイスクリーム、飴、マクドナルドはダメ。
虫歯になるから食器類の共有は厳禁!などなど。

姉が厳しいので、私もそれが子育ての基本になりました。

周りのママ友の様子
姉とは子どもにスマホは早いよね!と意見を共有していますが
周りを見渡すと他のママは子どもにスマホを普通に見せています。

まだ独身の頃、香港人の友達が1ー2歳くらいの娘を連れてレストランに来ました。
私と友達が食事をしながら話している間、
友達の子どもはスマホで英語の歌の動画をずっと見ていました。

まだ子育て経験のない私でしたが、
スマホってこんな小さな子でもじっと座って見ていられるんだ!
食事中はグズったりしないから親は確かに便利だなー
英語の勉強になるんだろうなー
しかし目に悪くないのかな?と思った記憶があります。

まあ、スマホ大好きな香港人だからこんなもんかな、と思いました。

しかし数年後、自分の周りの日本人のママ友は
やっぱり1-2歳の子に同じように食事の席でスマホを渡しています。

子どもも、自分でスマホを操作できるし、
Youtubeで次の動画を選んでクリックすることもできます。

ダラダラ見ないように一回で見れる時間を決めて管理しているというママもいます。

スマホ習慣の無いうちの子はというと
確かに食べ終わったらソワソワしています。

テーブルにある砂糖や爪楊枝をばらまいて遊んだり
窓際の席だと外の景色を見て車がどうのとお話したり、
ボックス席だったらテーブルの下に入ったり出て来たり、
意外と子どもは何もないところで色々と遊べるものだなーと思います。

スマホ依存は0か100
NHKなどで子どもにスマホを持たせるべきか、のような番組を
私としては「不要!デメリットが多いからまだ早い!」という結論を期待して見ると
意外なことに「きちんと管理すればメリットもある」のような結論が多いです。
一概にスマホが悪だとは言えない世の中です。

また幼児に限らず、世間では小中高生に持たせるべきか、というのも昨今のテーマです。

私たちの時代とは違いますからね、私たちの中高時代は公衆電話があって、
家に固定電話があって、ポケベルが出たかと思ったらピッチや携帯が出た時代・・
昔の子どもはスマホが無くても生活できたけど、今の子どもには当てはまりません。

ただ私が思うに、親が管理しながらスマホを触らせるというのは結構大変だと思います。

特に幼いほど自己管理ができないし、さっきは見ても良くて今はダメと言われても
その状況の違いがわからないし、我慢ができないと思います。

決めた時間を守ったり、親のいう事をちゃんと聞いてくれる子なら楽ですが
うちの子の今のイヤイヤ期を見ていると、親の都合でスマホを見せたり取り上げたり
コントロールするのは、かなり難しいだろうなと思っています。

なのでうちは1ミリも「見せない」、スマホのエンタメ性を本人が「知らない」
状態で今までやってきています。

今のところ本人がスマホについて分かっているのは、
お父さんに電話がかけられること、
本人の仲良しのお友達と私がメッセージのやり取りができること、だけです。
LINEの着信音が鳴ると、「〇〇ちゃん、何て?」と聞いて来ます。

親がスマホ依存
ここまで書いて来て、子どもにスマホを渡すことを批判するつもりはありません。
それぞれの家庭、それぞれの育児、それぞれの管理方法があります。
今の時代、子供向けの動画やアプリもたくさんあるので、
スマホが新しい子どものおもちゃになるのは普通の流れだと思います。

子どものスマホ依存を心配することよりも、
まずは私自身のスマホ依存を最近はちょっと反省しています。

スマホを子どもに渡せる親というのは、自分のスマホを渡すわけですよね。
そんなことしたら自分がスマホを触れなくなってしまわないのでしょうか。
私はスマホを片時も離さないので、その辺の疑問もあります。

私が日中に使うのはお友達や家族とメッセージのやりとり、
子どもが起きている時はあまり長文が返信できませんが。

SNSは見る専門でfacebook,Instagram, Twitter、
あとはメールチェック、ニュース記事、天気予報など生活に必要なことも少々、
子どもが寝た後は深夜にYoutubeを2時間くらい見たりします。

なんにせよ、子どもがスマホを使い出したら
私が見たいときに見れなくなってしまいます。
スマホを巡って争ったりしそうです。

親のスマホ依存もどうにかしないといけませんね・・・

テレビ依存
うちは子どもにスマホを見せていないと言っていますが、
家ではテレビ・DVDを見放題にしています。

これどうかなあと思っている今日この頃です。

スマホみたいにテレビはどこでも見れるわけではないのですが
家にいると常にテレビを見ています。

最近は自分の見たい番組(ほとんどEテレ)を見ると言い張り
親にテレビを見せてくれません。

DVDプレーヤーの操作を覚え、自分で再生させて見ています。

食事中はさすがに見せないようにしたいのですが、
見ながら食べていることもあります。

一度、4時間くらいテレビを見ていて、大人がテレビを見れないので
夫がチャンネルを変えたら、子どもが大暴れ、それを夫が叱って修羅場となりました。

子どもにしてみたら、今まで許されていたのに突然ダメだしを食らい
強制終了されたのですから、暴れるのも仕方ありません。

夫もテレビだけが唯一の娯楽と言う平凡な人なので、気持ちはわかります。

後で夫と話し合い、テレビを見せているのは親の責任、
遊び相手になるとか、外に連れ出すとか、テレビから離す行動を親主導ですべき
という結論に至りました。

私も家事をしている間はテレビをおとなしく見てくれると助かるので
ついつい2時間くらい平気で見せてしまうんですよね。

最近はちょっと気を付けて、テレビが長いなと思ったら外遊びに誘ったり、
家の中でも絵を描くとか、パズルに誘ったり、一緒に遊ぶようにしています。
テレビを見てくれる時間は、私の自由時間だったので、かなり疲れますが。

あとは声かけを変えて「この番組が終わったらスーパーに行こうか」
などと次のケジュールを伝えておくと、番組が終わると自らテレビを消して
「スーパー行く」と言ったりするようになりました。

これならスマホでも「この動画を見終わったらスーパー行こうか」で
あっさり手放してくれるのかな?と思ったりしますが

テレビだけでこんなに面倒なのに、
スマホまで渡したら親の余計な手間が増えそうなので
まだしばらくスマホは渡さないでいくつもりです。

2019年7月14日日曜日

香港滞在の穴場!リーガルエアポートホテルが魅力的な理由


こんにちは、ヒナタです。

今日はホテルの話題です。

香港国際空港の隣にある「リーガル・エアポート・ホテル/香港富豪機場酒店」を
ご存じでしょうか?

観光や商用で滞在する際に、空港隣接のホテルに宿泊する機会って意外と無いですよね。

実は、ものすごく「穴場」なんです。
空港直結、雨でも夜でも平気!
多くの国で空港隣接のホテルが空港直結であるように、
こちらのリーガルエアポートホテルも空港から連絡通路で繋がっています。

香港到着後、左手の出口からそのまま徒歩で約5分ほどです。
到着ロビーの階から歩いて行けるので、エレベーターや階段も不要です。

リーガルホテル系列で4つ星、お値段も決して安くありませんが
その設備や内装は十分満足できると思います。

カレーランチビュッフェが最高!Regala Café & Dessert Bar
ホテルに入るとすぐに吹き抜けの広々としたロビー、
そこにあるレストランが「Regala Café & Dessert Bar」です。

朝食ビュッフェ、ランチタイムのカレービュッフェ、アフタヌーンティなど
時間帯に応じて様々な楽しみ方ができます。

ゆったりバーで食事をするなら!China Coast Bar & Grill
香港のレストランはどこも大混雑で待ち時間が長かったり、
食事も90分の時間制ということがほとんどですが、
ここはゆったりした空間でお酒を飲んだり、アメリカン料理を楽しめます。

空港居酒屋!?Airport Izakaya
「空港居酒屋」というちょっと変わったネーミングの日本食レストランがあります。
名前だけ聞くと香港式の日本食が提供されそうですが、
店舗は広くて日本の雰囲気も漂う、それなりに寛げる空間です。

赤いテーブルでザ・中華料理なら!Rouge紅軒
お店の雰囲気がいかにも中国料理という素敵なお店です。
広東料理の他、点心もあるので飲茶もできます。
もちろん市内のレストランと違って混み合っていないので
ゆっくりゆったり食事を楽しめます。

最高のビュッフェ!Cafe aficionado
ビュッフェ(食べ放題)を提供しているレストランです。
ここはランチやディナーでの利用がおすすめです!

香港ではホテルにビュッフェを食べに行く機会が結構ありますが、
このホテルは市内のホテルと違って混み合わない!
なのにお料理は4つ星ホテルにふさわしい充実の品ぞろえ。

私も気づけば30代、頭ではもっとあれもこれも食べたいと思うのに
いざ食べ始めると思ったより早くギブアップしてしまいました。

ここのビュッフェを体験したら、市内のホテルビュッフェに行く気が失せます。
空港近くだからか、お料理も多国籍を意識していて色んな地方の味が楽しめました。
中東料理が充実していたのも魅力的でした。

もし空港近くに宿泊の機会がなくても、ぜひ食事でお試しくださいね!

2019年7月12日金曜日

インスタ映え間違いなし!香港で飲茶ならYUM CHAがおすすめ!


こんにちは、ヒナタです。

今日は、可愛い点心が食べられる飲茶専門店「YUM CHA」をご紹介します。

少し前からあったのですが、最近初めて行ってからすっかりリピーターになりました。
基本情報
香港内に4店舗あります。

店名:YUM CHA(飲茶)

銅鑼湾店:Emperor Watch & Jewellery Ctr, 2/F Russell St, Causeway Bay
中環店:2/F, Nan Fung Place,, 173 Des Voeux Rd Central, Central
旺角店: 8 Argyle St, Mong Kok
尖沙咀店:3/F, 20-22 Granville Road, Tsim Sha Tsui, Kowloon

人気の点心はこちら
YUM CHAといえば可愛い点心です。

これまでも動物点心、キティちゃんなどキャラクター点心を提供しているお店は
ちらほらあったのですが、YUM CHAは独自のキャラを推しています。


まずはこれ、中にトロトロのカスタードが入っていて
口にあたる位置に穴をあければ口から黄色いカスタードが流れ出てきます。
考えようによっては結構グロテスクですが、子どもや若い人には楽しい仕掛けです。
黄色の他にも、ピンク色、黒色、など他の味もあります。


続いて、こちらは鳥カゴに入った鳥の形をしたパイナップルケーキです。

店内に鳥かごがも吊るされているので、鳥かごは店のモチーフでもあります。

日本のお土産の定番「ひよこ」に大きさも形も似ています。

ところで
パイナップルケーキと言えば台湾ですよね。
香港の飲茶でもパイナップルケーキは見たことがありません。

飲茶にパイナップルケーキを取り入れたことも、
四角ではなく鳥の形にしてしまったことも、
ありそうでなかった発想で、とても斬新だなと思いました。
YUM CHAの魅力
YUM CHAの点心は、他の一般的な飲茶の値段の倍近くします。
インスタ映えするとはいえ、少々高いんですよね。

それでも、家族連れや観光客、特に欧米人に人気です。

それもそのはず、少々値段が高くても足が向いてしまうのは、
居心地の良い空間でカジュアルに飲茶ができるからです。

今まで飲茶というと、酒楼などの中華レストランで
ディナー以外の時間帯、朝と昼に提供されるものでした。

お客さんも、地元のおじいちゃんおばあちゃんを中心に
香港人ばかりで、常に混み合っているので
外国人に対して店員さんがフレンドリーな対応をしてくれるとは限りません。

混み合うレストランの前で整理券をもらうのも一苦労、
1時間以上待たされてやっと店内に入っても、
ガヤガヤうるさいし、隣とのテーブルも近くて狭いし、
せわしなく動く店員さんを呼び留めてオーダー用紙を渡し、
運ばれてくる点心は年季の入った蒸籠、見た目も雑な盛り付け。

もちろん、味はどこで食べても美味しいし、
うるさい環境も活気があるといえば香港らしい光景でそれも良いのですが、
外国人にはちょっと敷居が高いのですよね。
それに朝や昼間しか飲茶が食べられないというのも、旅行者には不便です。

それらを一気に解決してくれるお店がYUM CHAだと思います。
オシャレな店内で、ゆったり過ごしながら飲茶を楽しめる
ありそうでなかった「コロンブスの卵」ビジネスだと思います。

お皿もとても可愛い!

二人セットがおすすめ
点心をアラカルトで注文しても良いのですが、
二人セットを頼むと色々なものがバランスよく食べられてお得です。

セット内容は、数種類の中から好きな物を選べます。
写真は前菜から選んだ二種類(ピータン豆腐と涼皮)



点心は、ブタさんの叉焼包、普通に頼むと3個入りですが
2人セットなので2個です。


ご飯ものは、干し蝦やホタテがたっぷり入った炒飯


おかず系は、塩コショウが効いたイカゲソ揚げ。
量は2人で食べるには十分あり、サクッと軽くてビールが飲みたくなる味です。


スープ、香港で一般的な豚肉と野菜のエキスがたっぷりの薬膳スープです。


これだけの量なので女性2人で食べるには十分です。
男性が一緒だったり、3人で分けるなら、追加で1-2品頼んでも良いでしょう。

日本から来る旅行者におススメのYUM CHAを紹介しました。

2019年7月10日水曜日

実体験の記録、現地採用で働いた香港の職場


こんにちは、ヒナタです。

仕事を辞めてもう丸3年、最近になって仕事をしていた頃の夢をよく見ます。
東京へ行って、以前仕事でお世話になった方たちに再会する夢も。
本当に久しぶりに東京へ行って、そういう方々に会えればなと思いました。

今日は(個人的な回想ですが)香港で仕事をしていた頃のことを書きたいと思います。
香港での仕事(1社目)
まだ新卒同様で香港に来た私が最初に就職したのは、
日本人が香港で起業した小さな会社でした。

日本人は社長と副社長のみ、その下のマネージャーは香港人でした。

その会社では、日本のように先輩や上司が懇切丁寧に仕事を教えてくれるはずもなく
何度も苦い経験をしながら、時には叱られながら、
右往左往しながら、仕事を覚えていった気がします。
仕事がなかなか終わらず毎日22時、23時まで残業していました。

そんなある日、日本人の友達とたまたま給与の話になり
私が給与額を言うと、かなりの低さに驚かれました。

新卒同様の私にワーキングビザを申請してくれるだけでありがたく、
私を採用してくれた会社には大変感謝していたのですが
冷静になって考えると、私は給与も低い上に残業代もついていませんでした。
友達から、労働条件が悪すぎると指摘されて初めて、転職を考えるようになりました。

私は香港に来た当初は北京語しかできなかったのですが、
その頃には広東語が仕事で使える程度になっていました。

転職するなら労働条件が整っていて、福利厚生がきっちりした大手がいいと思いました。
香港でのスキルも多少ついたことだし、給与アップも見込めます。
香港での仕事(2社目)
次に採用してもらったのは日系の大手メーカーでした。

職場環境があまりに良く、今までの苦行のような職場とは正反対でした。
任されたポジションでも、とてもスムーズに仕事ができました。
それは私の実力ではなく、環境が整っていたからでした。

前任者からの丁寧な引継ぎと、完璧な仕事マニュアルがあったことをはじめ、
上司、同僚、本社の方、グループ会社の方、
とにかく周囲の色んな方々に手厚く助けてもらいながら仕事ができました。

この職場では褒められたことも多々あり、
それは全て周りの人、会社、環境がしっかりしていたからだと心底思います。
お互いが助け合って、結果を褒め合う、
なんというか職場環境に良い風が吹いていました。

今思えば、前の会社は小規模で立ち上げすぐだったので、
営業でも会計でも何でもこなせる即戦力が必要だったのだと思います。
ここでは当然ながら営業も会計も部署に分かれていて、細かく役割が分かれていて、
自分が全てのプロでなくても、それぞれの分野で頼れる人がいました。

そして前職が大海原に放り込まれ一人で溺れながらでも泳げと言われていたとすれば
ここでは手取り足取り泳ぎ方を段階的に教えてもらって、
もともと泳ぎが上手くない私でも人の手を借りながら泳げていたような気がします。

そんな職場も、日本への帰国を決意し数年後に退職しました。
当然のことながら、仕事に対する不満は全くなく、
むしろ職場を去ることを惜しむ気持ちしかありませんでした。
香港での仕事(3社目)
日本へ完全帰国したものの、何かの運命で数年後に再び香港へ戻って来ました。

次に就職したのは日系の大手商社でした。
2社目と同様に福利厚生は整って会社本体がしっかりしていました。

但し会社がいかに素晴らしくても、
香港での自分の部署、ポジションだけの話をすると労働環境は良くありませんでした。

とにかく忙しい部署で、人手が足りない上に、仕事だけは山ほどありました。
景気もいまひとつで営業にも頑張って出ないといけないので
中国出張も一人で、早朝から夜中の日帰り、
交通手段はより安い方法でということで深夜に国境超えのバス移動もしました。

多忙で残業は毎日のこと、夜ごはんはほとんど家で食べたことがなく
22時くらいに「お先に失礼します」と帰る毎日でした。
一体何がそんなにハードだったのか今では思い出せません。
とにかく走り続けるしかない状態で、社員旅行すら出張が重なって1日早く帰りました。

仕事が大変だったものの、同僚や上司との関係に大きな不満はなく、
残業代が出たのも原動力で、なんとかハードな毎日をこなしていました。

そんな日がずっと続くと思っていた矢先、2社目の会社から
もう一度戻ってこないかと声をかけられ、悩んだ末に戻ることにしました。

香港での仕事(4社目※2社目と同じ)
勝手知ったる職場、同僚、取引先、本社の人・・
転職したにもかかわらず、こんなに居心地の良い職場はありませんでした。

ただ、出だしは色々とありました。
なぜ私が呼び戻されたのかというと、
一風変わった若いスタッフたちのお世話、仕事のフォローと、
職場の雰囲気の改善が当面の課題でした。

同じ職場とはいえ、数年前とは人も体制も入れ替わって
雰囲気も少し変わっていました。

それでもやっぱり、この職場にいると自分の居場所を確認することができました。
その後も色々と仕事内容も変わっていき、全く別の事業にも関わったり、
今思えばとても貴重で面白い経験ができたと思います。

今度こそずっとこの職場でやっていくのだろう、と思っていたものの、
妊娠・出産をきっかけに退職しました。
おわりに
あなたは職場でも、学校でも、憧れの人っていたでしょうか。

私はいました。
高校の吹奏楽部では、技術も人間性も全て憧れていた先輩がいて、
その先輩のことが大好きで、その先輩の言葉ひとつひとつが腑に落ちて、
先輩みたいになりたくて練習を頑張ったり、生き方や考え方を真似したりしました。

2社目(と4社目)の職場でも、私にはカリスマに見える憧れの人がいました。
その人は仕事ができるのは当然のこと、上とも下とも関係が良く、
メールや発言の一言一言が、親近感が持てる上にスマートでした。
一緒に仕事ができるのが光栄で私も頑張っていました。

人生にそういう人がいるだけで、自分が正しい生き方を選べるし、
憧れの人が自分の生きざまを見てくれていると思うと頑張れました。
そういう人のおかげで大幅に道を外さないでこれたという感謝すらあります。

会社関係で知り合った人で、退職後も連絡を取り続けている人は少数です。
たまに思い出して、どうしているかな、お話したいなと思っても
今さら同僚でも上司でも取引先でもない人に連絡する勇気はありません。

あの人はもう定年退職されたかな・・
東京に帰国されてからどうしてるかな・・

私のことも、少しでいいので覚えていてもらえたらいいなと思います。

2019年7月9日火曜日

元気寿司からメニューが消えた!香港の自動化最新事情


こんにちは、ヒナタです。

日本ではユニクロがセルフレジを導入して自動精算ができるようになりました。
人手不足の解消、効率アップに世の中は着々とAI化が進んでいますね。

今日は香港でのAI化、自動化などについてご紹介します。
飲食店の順番待ちは自動発券機で番号札を取る
飲食店が混み合う香港では順番待ちは当たり前、
結構前から導入されていますが、順番待ちの番号札は機械で発券します。
日本の銀行や郵便局で見かける順番待ちの番号発券機と同じです。

この機械が無い店だと、今でも店の入り口に受付担当の店員がいて
番号札を渡したり、名前や電話番号を聞いてリストに手書きで記入しています。
たいてい電話対応も兼ねていて、お客さんからの質問に答えないといけません。
「まだ?」「戻ってきたら番号飛ばされてたんだけど」などあちこちから言われ
店員さんも結構忙しく、殺気立っています。

機械だとこういうのが無くて良いですね。

他にも、ショッピングセンターのアプリで
レストランの予約がアプリ上でできたり、
順番待ちがリアルタイムで更新されたりします。

これだと、いちいち店の前まで順番待ちの番号を取りに行かずに済むし
自分の番号になったら店に行けばよいので楽です。

普段よく利用するショッピングセンターのアプリは入れておくと便利です。
元気寿司からメニューが消えた
先日のことですが回転寿司の大手、元気寿司に行ってきました。

つい数か月前に行った時は、テーブルごとにタブレットが置いてあり
それでオーダーするとお寿司がレールに乗ってテーブルに届くというシステムでした。

それが先日(6月だったかな)、タブレットすら消えていました。
入店時に渡されたのは紙に書いてあるQRコードのみです。

そのQRコードをスマホで読み込んで、そこからオーダーします。
wifiは店内にいる特定の時間のみフリーで利用できます。

お会計はレジカウンターまで入店時にもらった紙をもって行き精算します。
店員さんと接触するのは、ここだけです。

スマホを持っていない人や、お年寄りはどうするのか?と思いましたが
香港でスマホを持っていない人なんてかなり少ないですし、
誰かと一緒にいれば必ずスマホを持っている人がいますよね。

スーパーのセルフレジ
香港のイオンではかなり前からセルフレジを導入していましたが
利用している人は少数で、あいかわらず店員さんのいるレジに並んでいました。

私もイオンではたいてい一度にたくさん買い物をするので
セルフレジを使わず、店員さんに精算してもらっていました。

しかし家の近所のスーパーがセルフレジを導入してから
すっかりセルフレジを利用するようになりました。

香港のローカルスーパーのレジは店員さんが少なく、
作業も手先だけ見ていると早いのに、なぜか効率が悪い。
冷凍冷蔵品の袋入れもめちゃくちゃ。ヨーグルトもひっくり返して入れてくれます。

そして最大の時間のロスは客がカゴからひとつづつ商品を
取り出してレジ台に置かないといけないこと!
こればっかりは日本のようにカゴごと受け取って欲しいです。

そして、バーコードを通した商品をまたひとつづつ渡されるので
自分でカゴに入れ直し、袋詰めするスペースも無いのでカゴの中で袋詰め。
支払いのため財布も出さないといけないので、客はかなりもたつきます。

そして前の人がクレジットカードでも使用しようものなら、
カードを通したりサインをしたり(最近はサインが不要なケースが増えましたが)
なんだか分からないけれどすごく待たされるのです。

不満が長くなりましたが、セルフレジではそういったストレスから解放されます。
日本同様、香港でもセルフレジ導入後すぐは利用する人が少なく、
セルフレジがガラガラで店員さんのいるレジが長蛇の列、ということが多くありました。

それが、だんだんと客も慣れてきてセルフレジを利用する人が増えてきました。
私も少ない買い物の時は、セルフレジで支払いはオクトパスで済ませます。
ただ、オクトパスで支払える金額以上の買い物をする時は
あいかわらず店員さんのいるレジを利用するしかない状態です。

Alipayなど他にも支払い方法があるのですが、
私は今のところオクトパスカードだけ使っています。

まとめ
日本よりも香港の方が自動化の波は早く来ている気がします。
イミグレの自動ゲートもかなり前からありましたしね。

香港がそういう最新の技術を積極的に導入するのに対し、
日本では高齢者などへの配慮も考えねばならずなかなか進んでいない気がします。

そのうち香港の方が早くキャッシュレスも進むでしょうし、
飲食店や小売店もどんどん自動化して、
店員さんが今より少なくなる日もそう遠くないかもしれません。

2019年7月7日日曜日

香港でアフタヌーンティなら! 1881のThe parlourがおすすめ


こんにちは、ヒナタです。

今日は、尖沙咀でアフタヌーンティを楽しむ穴場スポットをご紹介します。

<基本情報>
The parlour
住所:G/F, main building, 1881 Heritage, Hullett House,
   2A Canton Road, Tsim Sha Tsui 

※オーナーが変わったり変遷がありましたが2019年6月現在営業しています。

<立地がおすすめ>
香港でアフタヌーンティといえば、まずはホテルでしょう。
それも香港島のセントラルやアドミラリティなどの高級ホテル、
あるいは尖沙咀の高級ホテルが有名です。

The parlourはホテルではなく1881Heritage内のHullethouse
という建物に入っています。ホテルではないとはいえ、
歴史ある建物で眺めもよく、都会のど真ん中にありながら喧騒を忘れさせてくれる
素晴らしいロケーションです。


<価格がおすすめ>
高級ホテルでのアフタヌーンティ価格は軒並み値上がりし、
サービスチャージを合わせると一人400-500HKD近くなります。
The parlourも安くはないのですが、ホテルに比べると若干リーズナブルです。

<アフタヌーンティセットの中身がおすすめ>
もちろんアフタヌーンティの内容も充実しています。

 スコーンは温かくてサクサク、クロテッドクリームとジャムが二種類つきます。


鳥かごのようなメルヘンチックな三段トレーはインスタ映えします。
下からサンドイッチなど、真ん中はテリーヌなど、上がスイーツです。

<ザ・香港の景色を一望>
食後は1881の中を散策して、ビクトリアハーバー沿いへ歩いて行けます。
天気が良ければ夕暮れ時の香港島がばっちり見えます。


尖沙咀でのアフタヌーンティを検討していたら、
ホテルの他にも是非The parlourをチェックしてみてくださいね。

2019年7月5日金曜日

より好みの味!本格フィリピンパスタのレシピ


こんにちは、ヒナタです。

今回は、フィリピンで最も愛されているパスタのレシピをご紹介します。
日本のナポリタンよりも甘くて、ソーセージやチーズをふんだんに使います。

以前もご紹介したことがありますが、今回は別のパスタソースを使いました。
(以前の記事→https://hidamarihk.blogspot.com/2019/01/blog-post_27.html

それでは作ってみましょう。
材料
・スパゲッティ・・500g(100g×5人前)
・デルモンテのパスタソース(Filipino style)・・500g(250g×2袋)
・サラダ油・・大さじ1
・牛ひき肉・・250g
・玉ねぎ・・4分の1個
・ニンニク・・2かけ
・ソーセージ・・5本
・牛乳・・100㏄
・Edenチーズ・・80gほど(165g箱を2分の1使用)

今回のレシピの変更点はここ!

以前のレシピと変わったのは、同じデルモンテのパスタソースでありながら
前はSweet styleでしたが今回はFilipino Styleを使用したところです。
Sweet Styleが激甘なのに対し、Filipino Styleの方が気持ち甘さ控え目です。

また、チーズの量を半分にしました。
チーズが好きなので一箱まるごと入れていましたが、
さすがに欲張りすぎかなと半分にしてみました。

また、ソーセージも少し炒めてから入れています。
作り方
1.玉ねぎとニンニクをみじん切りにします。
2.ソーセージを5ミリ程度の輪切りに、チーズをサイコロ状に切ります。
3.フライパンにサラダ油を熱し、1を炒めます。
4.にんにくの香りが出たら牛肉を入れ炒め、肉に火を通します。
5.肉に火が通ったら、ソーセージも入れて軽く炒めます。
6.別の鍋にスパゲッティソース、5を入れ中火で温めます。
 ※鍋底を水で濡らしておくと焦げ付きにくくなります。
 ※ソースが焦げないように常にかき混ぜて温めます。
7.ふつふつして来たら牛乳を入れます。
8.再びふつふつとして来たら角切りにしたチーズを入れて全体を混ぜます。
9.袋の指示通りにゆでたスパゲティにソースを絡めて出来上がりです。
 ※塩加減はお好みですが、1リットルの水に対して小さじ1の塩を入れています。

感想
新しいレシピにして、より好みの味になりました。

以前のレシピは、初めて食べたフィリピン風パスタが激甘だったので
それがスタンダードだと思って作成したものです。

フィリピン人に教えてもらった当時、Sweet Styleのパスタソースを使った上に
さらに砂糖を大さじでガバガバ入れ、コンデンスミルクも大量投入していました。
このパスタを食べた他のフィリピン人の誰もが大絶賛でした。
私も食べてみて、本当にとても美味しいと思いました。

それが最近になって、ジョリビーのパスタを食べた時に
甘いは甘いけれど、それほど甘くないなと思ってびっくりしました。

知り合いのフィリピン人にも聞いてみたら
フィリピン人でも甘すぎを好まない人もいるとか。。

そういうわけで、今回は激甘すぎないパスタを作りました。
Filipino Styleソースでも甘くて美味しかったし、
いつものよりトマトの味がして、ちょうど良かったと思います。

次回はさらに甘くないItalian Styleで作ってみようと思います。

2019年7月1日月曜日

年金制度が無い香港の高齢者、どうやって生活しているの?


こんにちは、ヒナタです。

先日から日本では、老後資金2000万円が不足すると言われ話題になっています。

ここ数年、日本の年金制度は老後の生活の支えにならないと言われ
受給年齢が上がるとか、受給額が減るなどと言われてきましたが
あらためて数字で2000万円と言われると、かなり深刻に感じました。

しかもこの試算は一般的なサラリーマン世帯でのこと、
厚生年金に入っていないフリーランスや自営業の人の場合、
不足額は2000万円では済まないはずですよね。

こうなった以上、嘘つきだとか詐欺だとか国を責めても始まりませんから、
個人で資産運用するのが最も現実的なのかもしれません。

さて、ここ香港ではそもそも年金制度がありません。
香港の高齢者たちは、どのように生活費を得ているのかご紹介します。

まず、生活費は子どもが渡す
香港は土地が狭く、また家賃も高いので
一般的に子どもは成人して社会人になっても、
結婚するまで家を出ず、実家で両親と一緒に暮らしています。

日本でも、もし都心のど真ん中に暮らしていたら
学校も職場もアクセスが良いはずなので実家から通えるでしょうし、
家賃が高いのにわざわざ一人暮らしをするのは勿体ないですよね。
そういう感覚に似て、香港では成人しても一人暮らしを始める人は少数です。

そのため、学校を卒業して働きに出ると家に生活費を入れます。
私の周囲の香港人から聞いた平均額は、給与の3分の1です。

初任給が15万円としたら、5万円を両親に渡します。
30歳手前で30万円もらっているなら、10万円を渡します。

多いでしょうか?少ないでしょうか?

もちろん家庭によってケースバイケースですので、
両親がまだ現役だからと全く家に生活費を入れていない人がいたり、
兄弟が多いから、家にいれる一人当たりの生活費は少なめというケースもあります。
色んな人の話を聞いていると一般的に、給与の3分の1くらいのようです。

こうして、成人した子供がいる両親は、生活費を子どもに頼ることができます。

「親のことは心配しないで自分のために貯めておきなさい」
「いつも悪いわね。自分の分は足りているの?」という態度でもなく
「今月の生活費まだ?」と催促したりします。

親が子どもを養い、成人した子供が親を養う、
香港ではそれが当然なのです。

もちろん、両親はもらった生活費でのんきに暮らしているかというと
食事の準備や掃除など家事をして、成人した子どもの身の回りの面倒をみます。
そういう意味では、持ちつ持たれつという感じがします。

子どもが結婚したら
では、子どもが結婚して家を出たらどうなるのでしょう。

私の周りの香港人のケースを聞いていると、
やはり引き続き生活費を渡しています。

そもそも香港で、今の現役世代(30代以上)は兄弟が多い人が多く、
友達のところも4人兄弟や5人兄弟はざらにいます。

ですので、子どもが全員結婚しているかというと
一人くらい独身で実家を出ていない人がいます。
主にその子が生活費を家に入れてくれますし、
結婚した兄弟も引き続き実家に多少なりとも生活費を渡します。

日本と同様、少子化の香港では
次の世代、つまり今の子育て世代は、一人っ子が多いので
次の世代になると生活費は一人に頼ることになるのでしょう。

日本の年金制度同様、将来は働ける世代1人(子ども)につき
高齢者2人(両親)の生活を負担するという計算になります。

子どもがいない場合
香港は生活費を子どもに頼るといっても、
それでは未婚の人や、子どもがいない夫婦はどうするのでしょう。

今の高齢者世代は兄弟がとても多いので、子どものいない高齢者の生活を
その兄弟が支えていることも珍しくはありません。

それに、香港では女性でもキャリアを積む機会が昔からありましたので
独身女性が定年まできっちり働き上げて、家も購入して現役のうちにローンを完済し、
自分の貯蓄や投資で生きている人もいます。

私の知り合いでも、未婚の姉妹二人で家を買ってローンを返し
定年を迎えようとしている人がいます。

政府からの現金支給「生果金」
香港では年金制度がないものの、高齢者には少額の現金が支給されます。

広東語では「生果金」といわれ、訳すと「果物代」です。
果物を買うくらいのお小遣いとでも言いましょうか、ほんの気持ち程度です。

金額は毎月2,675HKDです。(3万円程度)

申請資格は
  • 満65歲以上。
  • 香港に7年以上居住していて、申請日より以前1年間は連続して香港に居住していること。
  • 他に障害者手当など政府の援助を受けていないこと。
  • 受給期間は香港に居住していること。
  • 規定された収入限度や資産限度を超えていないこと。
<限度>
独身:資産34万3000HKD 月額収入7970HKD
夫婦:資産52万HKD    月額収入13050HKD

上記の収入は、仕事で得た給料、ボーナス、自営業での利益、
退職金、家賃収入などを指します。

家族や親戚からの資金援助は収入と見なしません。
つまり、子どもからもらう生活費はいくらもらっていようが、
この現金支給は得ることができます。

資産に関しては、不動産や土地、現金、銀行口座の貯蓄、
株、バスなどの営業許可ライセンス、金塊なども含みます。

ただし、投資用ではなく自分が居住するための不動産、
将来使うのお墓(香港の場合、墓石でなくロッカーのようなもの)、
保険商品の現金価値などは、資産と見なしません。

自分が主に住むための自宅以外に所有する物件は、資産と見なします。
また香港、マカオ、中国大陸、その他海外で持っている資産も、計算に含みます。

・・なんだか条件が多くて申請が通らないように思えますが、
不動産や貯蓄の名義を子どもに変えたりとあの手この手で条件をクリアし
多くの65歳以上の高齢者はこの「生果金」をもらっています。

普段の生活費は子どもからもらっていれば心配ありませんし、
お小遣いとして政府から毎月3万円がもらえたら、お友達と飲茶に行ったり、
孫におもちゃくらい買ってあげられますよね。

交通費の割引き
65歳になると「長者カード」というものがもらえます。

「長者」は高齢者と言う意味です。
「シルバーカード」と訳せば良いでしょう。

このカードを提示すれば香港内の色んな所で割引特典があります。
ディズニーランドの入場券や博物館などはもちろん、
一番大きいのは交通費の割引でしょう。

一部を除くほとんどの路線バス、MTR、フェリーなどで
乗車料金が一律HKD2(約30円)となります。
通常料金がいくらに関わらず、一律HKD2です。

収入の無いお年寄りにとって、かなりやさしい割引制度だと思います。
香港の交通費は日本より安いものの、年々ものすごいペースで値上がりしています。
いくら値上げされてもHKD2で香港内を移動できるのであれば、お得です。

もっとも、収入の無いお年寄りに負担をかけないのは社会としてしかるべき配慮で、
日本もこういった政策があればお年寄りも出かけやすいんじゃないかなと思います。
まあ日本の場合は、高齢者が多すぎて割引したら財政を圧迫するだけでしょうか。

生活費を得られない場合
ここまで香港の高齢者の生活費について書いてみると、
年金制度が無い香港では、家族に頼って生きていることが明らかです。

さまざまな理由で生活費を得られない高齢者は、香港にも当然います。
日本の生活保護のような制度もあり、最低限の生活を保障する対策はあるようですが
提供される住居が極狭いなど住環境は決して良くなく、
電気代節約のために24時間営業のマクドナルドに入り浸るケースも聞きます。

日本でも年金制度の先行きは不透明ですが、
社会全体で現役世代が高齢者を支える日本と、

香港のように年金制度は無く
家庭単位で現役世代が高齢者を支える香港と、
どちらが理想的なのでしょう。

MPFはどうなのか
ところで、香港で年金制度が無いとは言っていますが、
2000年12月からMPFという制度があります。

日本の年金とは違いますが、個人と会社と半々を毎月積み立て、
それを株のように運用して、資産を増やしていくという制度です。

それまで株などやったことが無い人であろうが、
勤め出すと強制的にMPFに加入させられます。

これは現役世代が少しづつ積み立てて運用し、
定年した時にその資産が受け取れるというシステムです。

もちろん株のように、自分で投資先などを決めるため、
人によってそれぞれ運用成績が異なります。

私はローリスクな掛け方をしているので
運用成績は抜群によいというわけではありませんが、
マイナスになったことは幸い今のところありません。

これは完全に自分が積み立てたものが将来自分で受け取れるので
日本の年金制度に比べると随分と合理的だなと思います。

これなら、掛け金の多い少ないも自分の稼ぎから割り出されますし、
増えても減っても自己責任、老後に受け取る金額が少なくても受け入れられそうです。

日本でも個人型確定拠出年金など資産運用型の個人年金がありますが
香港のMPFはそれに近いものだと言えます。

日本も年金制度でもらえる受給額が期待でき無さそうなので、
個人型確定拠出年金を検討するよう勧めている動きがあります。
香港のMPFのように、日本にお住まいの方は検討してみてはいかがでしょうか。

初公開!Supper moment 「請講」の歌詞 日本語訳

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