2018年5月4日金曜日

ひったくりに遭ってしまったら②被害者にしか分からないこと


こんにちは、ヒナタです。

「ひったくりに遭った」というと、「それは自分の不注意だね」「ぼーっとしてたんじゃないの」「私(俺)はそうならないように日頃から気を付けているから」という人がいます。

どうして被害者の落ち度のような言い方をする人がいるのでしょうね。
そういう人は、自分が怖い目に遭ったことが無いのです。

私自身も、ひったくりに遭うまでは自分さえしっかりしていれば大丈夫だと思っていました。
私は海外で、特に中国には何度も行っていますが気を緩めたことはありません。
日本人が出張中に携帯を取られた、財布を取られた、パスポートを取られた、という話は
身近に探せばいくらでもいましたから、色々な事態は想定内でした。

車に乗ったらロックを欠かさない、信号待ちの際に突然外からドアを開けられて
かばんを取られるという話があったからです。

貴金属や光り物はたとえ安物でも身につけない、すれ違いざまにネックレスやピアスを引きちぎられてケガをした話を聞いたからです。

人混みで大金を財布から取り出さない、何処で誰に見られて狙われるか分からないからです。

日頃から、色んな話を聞くたびに教訓にしていました。

それなのにどうしてひったくりに遭ってしまったのでしょうか。
私はずっとずっと自分の落ち度を考えていました。
もちろんいくつか、後から考えたら改善できたところもあります。

でも、あの時はあの時で思いつく限りの警戒をしていました。
それなのに被害にあってしまったのは、もう、不可抗力の事故だったと思います。
私は被害にあったことを自分のせいにして自分を責めたくはありません。

いくらパスポートホルダーを首から下げて、現金をポケットや靴の中に分散させていようと、
周囲に怪しい人がいないか注意しながら街を歩いていても、いきなり男五人に後ろから前から囲まれて羽交い絞めにされたら、抵抗のしようがありません。身ぐるみ剥がされても仕方ないのです。

ひったくりに遭ってから、この世は危険だらけだと思うようになりました。

毎日、外へ出て鞄を持って一人で歩いている時、それはものすごく危険な行為なのです。
バスケの試合中にボールをスッと奪われるように、鞄をひったくられる可能性はいつでもあります。
今日も無事に何も取られず帰って来れたのは、たまたま周囲の人が良い人だったからです。
その気になれば私のような女性一人から鞄をひったくっていくことなんて、たやすいことです。

それでもあなたは「ひったくりに遭った」という人間に自分のせいだと言えますか。
「レイプされた」という少女に、「夜遅くまで外を歩いているから」「ミニスカートなんか穿いているから」「股間を蹴り上げて逃げれば良かったのに」と言えますか。

いきなり見知らぬ男五人から狙われても被害者のせいでしょうか。

海外旅行はリスク、外出することはリスク、財布を持つことはリスク、夜道も、スカートもリスク、
そういう言い方をされるのだとしたら、事件に遭った原因は出掛けた自分の責任という極論になってしまいます。

でもそんなの、無茶苦茶じゃないですか。
こういうのは、本当に事故のようなものです。

同じような状況にいて何も無かった人はたまたま運が良かったのでしょうし、
たまたまその日そこを歩いていたのが自分で、被害にあった、それもたまたまなのです。

もう自分のことを責めるのはやめましょう。
「被害者自身のせいだ」と言っている声の主は、自分の中にいるもう一人の自分なのですから。

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