こんにちは、ヒナタです。
いよいよ寒くなって来て、風邪をひいている人もちらほら周りにいます。
日本では普通の風邪くらいであれば薬局で風邪薬を買って飲むくらいでしょうが
香港では市販の薬にはあまり頼らず、病院へ行く人が多い気がします。
今日は香港の病院事情についてご紹介します。
中医と西医
香港と言えば漢方ですよね。香港には中医(漢方医)と西医(いわゆる日本で受けられるような医療)の二種類があります。香港人の中には西医よりも中医を好む人は少なくありません。
中医の方は、舌と脈拍を見てもらい、その人の体質に合った漢方を配合してもらえます。
日本人が風邪をひいた時に中医に見てもらうことはあまりないと思いますが、
アトピー、冷え性、生理不順など慢性的な持病がある場合は体質改善の助けになると思います。
漢方はものすごく苦いですし、毎日それを半年くらい飲み続けてやっと効果が見られるものです。
効果がなければ、或いは経過を見て漢方の配合も変わります。
西医の方は、日本の病院で受診するのと同じく聴診器など、製薬会社の薬が出されます。
おそらく日本人が風邪になった時にかかるのは西医でしょう。
香港で出される薬は日本のよりもきつく、病院の指示通りに飲んだら効き目は抜群ですが
副作用もひどく、めまいや眠気がものすごい勢いで襲ってきます。
私の場合、時には薬を飲んだ方がつらいこともあるくらいです。
香港の薬は海外製のものが多く、今はインターネットで薬の成分を調べることができますので
用量を確認することをおススメします。大体、日本で出される量の2倍くらいです。
身体の大きな西洋人ではありませんから、自分の体格に合わせて調整することをおススメします。
街の診療所(クリニック)と総合病院
日本の場合、風邪をひいたら内科、ケガをしたら外科、痔なら肛門科、など専門科ごとに個人病院がありますので、まずは個人病院にかかり、症状によっては総合病院を紹介してもらいますよね。
しかし香港の場合は、風邪でもケガでもとりあえず診療所にかかります。診療所は何でも見てくれるので、必要であればそこから紹介状を書いてもらって別の診療所か総合病院へ行くことになります。
もちろん、旅行中だとか香港に来て間もないという人でしたら、いきなり総合病院に行っても追い返されることはありません。海外旅行保険に入っている前提ですが、保険会社の指定する総合病院に直接行く方が安心だと思います。
ちなみに私も香港に来て2ヶ月ほどの頃、お腹が痛くて日本語の通じる総合病院に行きました。
病院代は後から保険会社に請求しました。
公立病院と私立病院
日本では県立病院でも、私立病院でも、個人が負担する医療費は成人なら3割ですよね。
しかし香港には日本のような国民医療保険制度がありませんので、医療費は全額個人負担です。
日本なら3000円で済むのに、10000円を全額自分で払うと思うと医療費が高く感じますよね。
でも安心してください。
香港は私立病院の医療費がべらぼうに高い一方で、公立病院の医療費はともて安いのです。
私の友達は倒れて、最寄りの公立病院に緊急搬送されて1週間ほど入院しました。
退院した時に払った費用は、100香港ドル×7日間で700香港ドルだったそうです。
もちろん検査や投薬、食事(あまり豪華ではないそうですが)など全て含んでいます。
私立病院の場合、私の腹痛は700香港ドル、妊娠中の検診は毎回1000香港ドル以上、
さらに血液検査、エコー検査などがあった時には5000香港ドルくらい払いました。
公立病院に比べたら桁違いで、何をするにも費用が加算されます。
そういうわけで必然と公立病院の方に患者さんが集まるため、
公立病院はさばき切れていない状態でのようです。
もし救急車で搬送されても、緊急の患者さんが山ほどいるため、すぐに診てもらうことはできません。まるで災害時のように、患者の状態によって受診の優先順位が決まるのです。
私の友人は搬送されて7時間ほど待たされてようやく診てもらえました。
日本の田舎で病院まで片道30分かかったとしても、すぐ診てもらえる日本の方が便利に感じます。
香港人の中には、公立でMRIの検査が半年待ちだったので、待ちきれずに私立病院を受診する人もいます。早期発見で助かるものも半年後には手遅れということもありますから、そこは個人の判断と懐具合によります。
ちなみに香港の公立病院の医療水準は高く、WHO基準に沿っているため信頼性は高いです。
私立病院に入院しても。治療に必要な設備のため公立病院に転院するケースもあるそうです。
医療保険
先にも触れましたが、香港には日本ような国民健康保険制度はありません。
医療費の個人負担は100%なのですが、保険会社の保険に加入する方法もあります。
駐在員さんやその家族であれば会社を通して海外旅行保険に加入しているケースが多いです。
保険代は会社負担なので、香港にいるうちの医療費は実質タダになります。
保険会社の提携病院を受診し、キャッシュレスメディカルサービスに対応していれば支払いの必要はありません。もし受診した病院がそれに対応していなければ、一旦支払って後日請求します。
続いて、現地採用で働く人や、香港人の場合ですが、会社の福利厚生として医療保険に加入するケースがあります。医療保険があるかどうかは就職する際には是非とも確認したい項目です。
海外旅行保険のような手厚い保障はありませんが、風邪などで診療所を受診する程度であれば十分です。私が働いていた会社では、一回につき200香港ドルまで保険でカバーできました。
だいたい風邪なら230ドルで薬ももらえるので、30ドルが自腹となります。
さらに、香港人の中には銀行や保険会社の医療保険を別にかけている人もいます。
プランによりますが保険料は掛け捨てか一部が貯蓄になるものが一般的で、
何か手術などで数日入院が必要な時、おそらく早く治療したいなどの理由のため
公立病院ではなく私立病院を選択する時には保険を使うことができます。
その後の保険料は値上がりしますが、普段から健康な人であれば入院・手術する機会も
まれだと思いますので、ここぞという時に保険を使って治療するのが得策なのでしょう。
いかがでしたか。今日は香港の医療についてご紹介しました。
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