気持ちがいつまでも若い
香港に来た当初、私は20代前半でした。最初の職場で30歳になる同僚がいました。私は誕生日プレゼントにマニキュアを渡したのですが、他の同僚はスティッチのヌイグルミを渡していました。
衝撃でした。
いい年した大人に対してヌイグルミなんて子供扱いもいいところ、バカにしているみたいで相手に失礼ではないかと思いました。日本なら高校生でもヌイグルミなんていらないでしょう。
しかし、その同僚は大喜びでした。私の渡したマニキュアにはそれほど表情も変えなかったのに、この反応の差に私はさらに衝撃を受けました。
日本人は欧米人に比べて子供っぽいとは言われていましたが、香港に比べれば成熟が早い方なのかもしれません。ファッションにしても、一般的には子供っぽい服、カジュアルな服が好きです。日本のようにキレイめの服装や大人っぽい服装、色気のある服装をしている人は比較的少ないのです。
香港に住んで徐々に体感したことですが、香港の人たちは日本人よりゆっくり年を取っている気がします。そして、何歳だからこうあるべき、という枠にとらわれていないのです。
いくつになってもキャラクターものが好き、ヌイグルミが好きなのです。
若者だけではなく40代でも60代でもスマホのゲームが好きだし、地下鉄の中でも同じようにゲームをします。日本人から見てちょっと幼稚なものをまだ素直に喜べるのは純粋だとも言えます。
会社でも日本のように入社年度による上下関係もないので、年齢に関係なくみんなが同僚という感覚です。この人はいくつだから、ということを意識せず同じ話題を共有して、同じように遊びに行くことだってできます。私も前の会社で仲良くしていた同僚の年齢を最近ようやく知ったのですが58歳でした。年上だろうなあとは思っていましたが、そんなに上だとは思わなかったのでびっくりしました。今まで一緒にいて外見からも内面からもそこまでの年の差は感じませんでした。
自分はもういい歳だから、おじさんだから、おばさんだからという言い方をする日本人は多いものですが、そうやって無意識に自分を年相応のあるべき姿に合わせていっているのかもしれません。
私の知り合いで24歳の誕生日にもうオッサンだと言っていた人もいましたからね。その時の私は28歳だったのでさすがに冗談じゃないと思ったものです。
日本では年相応を求められてしまいますが、自分の気持ちに素直になって自分の好きなものを持ち続ける遊び心は忘れずにいたいものです。
香港人の若さの秘訣!⑥に続く・・
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