2018年1月26日金曜日

香港永住権の申請方法を解説②


こんにちは、ヒナタです。

以前の記事で、香港永住権の申請方法について解説しました。
https://hidamarihk.blogspot.hk/2018/01/blog-post_15.html#!/2018/01/blog-post_15.html

今日は、実際の申請やその後についての実体験を書いていこうと思います。
書類の準備
前回書いた通り、必要な書類は下記です。

·  ROP145(永住ビザの申請書)
·  ROP146(香港を永住地とする旨の宣誓書)
·  IDカードのコピー
·  パスポートのコピー(香港を入出国した日付が分かるページ)
·  在職証明書(勤務先で発行してもらいます)
·  7年居住していたことを証明できる書類 

ROP145の中に、7年居住したことを証明する書類を添付するよう書かれています。
例えば在職証明や収入証明など、と書かれています。



日本から転勤で、或いは現地採用で7年同じ会社で勤めていれば特に問題なく準備ができると思います。私のケースはちょっと複雑で、7年のうち6年は2社で働き、妊娠・出産のため退職しました。そして退職前にはすでに香港人の主人と結婚していました。

退職した時点で就労ビザから配偶者ビザへ変更をした方がいいのかイミグレーションに聞きに行きました。すると就労ビザはあと2年残っているから、有効期限が切れるまではそのままで良いと言われました。

よく「退職したら同時に就労ビザも切れる」と誤解している人がいますが、一度発給されたビザは有効期限まで有効なのです。ただしビザを申請した際の雇用主と別の雇用主に雇われて働く場合はスポンサーチェンジが必要になります。つまり就労ビザの有効期限内であれば、退職して無職のままでも、私の様に専業主婦になり香港にそのまま滞在していて何ら問題ではありません。もしまた働こうと思えば、新しい雇用主の名前でスポンサーチェンジだけ行えば良いのです。

さて、そういうわけで私が提出した書類は下記の通りです。
 
·  ROP145(永住ビザの申請書)
·  ROP146(香港を永住地とする旨の宣誓書)
·  IDカードのコピー
·  パスポートのコピー(表紙から裏表紙までハンコがないページも全ページ、2冊分)
·  退職証明書(2社の退職時に作成してもらったResignation Letterのコピー)
·  7年居住していたことを証明できる書類(税務局でもらった6年分の納税証明と収入証明) 

それに加えて、私は最後の1年は雇用主がいないので配偶者の書類を付けました。

・ 結婚証明書のコピー
・ 主人の香港IDカードのコピー
・ 主人の過去3年の納税証明と過去6年の収入証明

香港政府としては、この申請者が香港社会に頼らずとも生活できる財源があるか、香港社会に貢献できるのかを知りたいわけです。生活保護を受けなければ生きていけない外国人をわざわざ永住させても、税収が期待できない上に社会のお荷物になるだけですからね。

自分で働いている時は勤務先からの収入と、きちんと納税をしているか証明することが必要となります。そして専業主婦になっても、配偶者にきちんと収入があり、納税の義務を果たし、私を養うだけの収入があれば良いわけです。

税務局での手続き

7年居住していたことを証明できる書類、については税務局で「納税証明」と「収入証明」を作成してもらうのが王道だと思います。

灣仔の税務局へ行き、1F(日本でいう2階)へエスカレーターであがります。
そこには税務局のカウンターと、同じ階には郵便局も入っています。

税務局のカウンターへ行き「香港永久居留権の申請に必要なので納税証明が欲しい」
と伝えると最大6年分の納税証明書をその場でプリントアウトしてくれます。

7年分の証明書類が必要なのに6年までしかプリントアウトできないのは変な気がしましたが
これで良いのです。仮に20181月の現在、6年さかのぼると下記の書類6枚がもらえます。
2011/122012/20132013/142014/20152015/162016/2017、の計6枚です。

なぜかというと、納税の年度の数え方は4月~翌3月だからです。
例えば20111月から20181月現在まで丸7年香港で働いていたとして、
2011年は1月から働いていても20114月からの給与しか税金の計算には入っていないのです。
そして2017/2018年度はまだ年度途中なので納税額が出ていません。

その分、収入証明(広東語では入息証明と言います)の方には
いつからどこの会社で働いて、その年の年収がいくらだったか、という総額が記載されています。
納税額はわからないものの、年収額が書かれているので勤務していた時期が証明できます。

パスポートのコピー

また別の機会に詳しく書きますが、私は2011年に盗難に遭ったのでその時のパスポートがありません。申請にあたっては7年分の入出国を証明するため最初に入国した時からのパスポートのコピーが必要です。私は香港に来て数ヶ月で盗難に遭い、再発行したため、パスポート上で確認できる一番古い入国日は香港に来てすでに働いていた時のものです。

「香港の入国管理局のパソコンにはすべての入出国の記録が残っているはずだから、入国管理局で確認できる」とよく周囲の人に言われましたが、本当に残っているのかは疑問です。

残っているなら、わざわざパスポートのコピーなんて提出させるのでしょうか。毎日何万という人が香港を入出国しているのに、7年あるいはそれ以上もずっと、個人の記録を全部残せるものなんでしょうか。特にパスポートは発行するたびに番号が変わるので、個人情報としては不完全な気もします。いつか入国管理局の職員をやっている人と知り合ったら聞いてみたいものです。

ちなみに、パスポートは中国本土で盗難にあったのですが、中国の入国管理局では私の入国記録がパソコンで確認できました。入国する時にパスポートを機械でスキャンしますよね。その画像が出てきました。最新の入国日くらいは記録が残っていても当然のような気がします。

そういうわけで、私は香港の入国管理局に提出する書類にはカバーレターを付け、パスポートで確認できる入国日について注釈を記載しました。

書類の提出

郵送でも、ネット上の申請でも良いのですが、私はあえて窓口まで出しに行きました。
個人情報が多い書類なので、郵便事故にでもあって紛失されては困るからです。
そんなこと滅多におきませんが、やっぱり大事な書類に限ってそういう目に遭うとも限りません。

やっぱり確実に渡すには自分で持って行くのが一番安心なので、灣仔の入国管理局の25階まで持っていきました。提出すると言っても、受付窓口の横にトレイが置いてあって、そこに投函するだけです。

受領の通知

まずは書類受領の通知が郵送されてきます。申請は審査中ということです。
私は提出後10日ほどで受領の通知を受け取りました。

不足書類の提出、再審査

次に通知が来るのは不足書類の提出か、面談の通知です。
不足書類については色々なケースがあります。

例えば、7年の間に6か月以上香港を不在にしていた期間がある場合は、それを証明する書類、
或いは銀行の残高証明、部屋の賃貸契約書、など。
提出期限は大体2週間以内なので、それまでに書類を揃えて再度提出をします。

特に不足書類の提出がなく、審査に問題がなければ面談の日時が書かれた通知が来ます。
「パスポートとIDカードの原本を持って何月何日何時に来て下さい」という内容です。
これはほぼ申請が通ったと判断して良いでしょう。

通知にも書かれていますが、日付と時間は電話かウェブサイト上で変更可能です。

審査の結果、申請が通らなかった場合

要求された書類も全て提出しても、残念ながら申請が通らないケースがあります。

実は私も一度経験しています。
その時は6か月以上香港を離れていた時期があり、そのことについて理由を書いた書類など、出せるだけの書類は出したのですが、やはり正当な理由とはみなされませんでした。

その際の通知には、どういう理由で申請が却下となったのかが英語で詳しく書いてありました。
残念でしたが、また新たに連続7年住めば申請することができます。

いかがでしたか、せっかく香港に住むなら、是非7年住んで永住権を取得しましょう。

 

1 件のコメント:

  1. 詳しくわかりやすい情報ありがとうございました。

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