2018年3月22日木曜日

真の男女平等は香港にあり?


こんにちは、ヒナタです。

今日は香港の職場環境、特に男女平等について書いて行こうと思います。

日本でも昨今、男女平等が叫ばれるようになってきました。
しかし本当に男女平等に扱われる職場環境になったかというと、実際はまだまだでしょう。
若い社長のいるベンチャー企業や、一部の大手企業に限って意識されているだけの気がします。
多くの日本の会社は、現実的には古い習慣、制度、社内文化、のままだと思います。

香港は日本に比べると男女平等を感じることができます。
どういったところが違うのか、私の体験から書いていこうと思います。

上司が女性
日本の場合、管理職といえば普通は男性ですよね。
女性もいるにはいますが、異色の存在です。キャリア重視で独身、40代から50代、新人の男の子には甘くて女の子には厳しい、他の男性営業から頼りにされているものの怖がられている、など。
とにかく日本では出世した少数の女性は、頭はキレるけれどあまり良いイメージがありません。

香港でももちろん、頭が良くて仕事ができないと出世できませんが、日本ほど異色ではありません。既婚者子持ちの穏やかな女性上司がいるのです。まあ穏やかといっても香港人の女性は基本的に日本人女性よりも強いので、そういう意味では奥ゆかしさや大和なでしこが女性らしいとされる日本においては、女性の進出がより難しくなっているのかもしれませんね。

事務(クラーク)は女性、営業(セールス)は男性が多い
男女平等だからといって、香港では女性が営業に出て男性が事務員をやるのかといえば、そういうことではありません。日本と同様に、事務員のほとんどは女性ですし、営業の多くは男性です。ただし営業に関しては女性も珍しくなく、男性と同じように出張で飛び回ったりします。私も日本人採用なので、日本人顧客の専用対応窓口というポジションにどうしてもなってしまうため、転職してどこの会社にいっても事務と営業を兼任していました。

何が違うかというと、日本の場合、営業が上で、事務が下、というような雰囲気があります。
何もかも営業が仕切っていて、事務は営業の指示通り動けば良い、社内で書類さえ作ってくれればそれ以外は出てくる必要はない、という調子です。

男女平等よりも前に、日本の場合は事務の女子社員も、自分で決定権を持とうとはしていません。
完全に営業の陰に隠れていますが、それがむしろ隠れていたいとすら見受けられる時があります。

香港の場合、事務も営業も対等な関係です。日本のように「うちの女の子に請求書を作らせて送りますよ」なんて言い方をしたら、事務の女性はやってくれません。営業のいう事を聞けなんて態度では取り合ってくれないのです。

採用枠に性別は関係ない
辞職などで空いたポジションを埋めるために採用活動をしますよね。その時、男女は関係ありません。事務、営業、管理職、前任者が男性であろうが女性であろうが、次に採用する人が同じ性別とは限りません。

私も勤めていた会社で、女性の営業が採用されたり、事務だった女性が営業に異動したり、男性
営業が事務に異動したり、定年退職したポジションを埋める新しいマネージャーが女性だったり、色々なケースを見てきました。前任者が男性だから男性でないといけない、営業は男性でないといけない、というのは案外思い込みなのかもしれませんね。

産休が取りやすい
香港人の産休は通常約10週間ほどですが、妊娠期も検診などで度々休まなければなりません。
香港の場合、社員の有給消化は当然の福利厚生なので病院へ行く時は堂々と休みます。

そして、産後もすぐに復帰するので職場に戻りやすいのです。
復帰後の子育ては実家の両親か、義両親か、フィリピン人のアマさんを住み込みで雇うなど、第三者の手を借りることになります。香港では共働きが基本なので、これは普通のことです。
また、育休などに関しても、男性でも遠慮なく取得します。子供を幼稚園へ送るので毎日遅刻すると言えば個別に出勤時間を変えてもらえたり、遠慮せず会社と折り合いをつけています。

飲み会がない
私は日本人顧客を相手にすることが多かったので、香港にいてもどうしても日本人社会の中で仕事をすることが多かったです。取引先との飲み会は多いし、お酌もするし、些細なセクハラはあるし、下ネタを聞かされたりするし、カラオケを歌ったり、キャバクラに付き添うこともありました。とにかく男性社会だなといつも実感していました。日本の場合、仕事もさることながら接待が男性社会なのです。お酒は飲めれば飲める方が良いし、少々下品な話題でも着いていかなければ仕事になりません。

それが香港の場合はどうでしょう、まず夜の飲み会はありません。もちろん会社の新年会や創立記念式典、出張先で泊まるので夕食を一緒に食べるなど、そういったパターンはあります。
香港人にとって退勤後は家族との時間ですから、夜中まで仕事関係の人と飲み歩くことはしません。そもそも食事でコミュニケーションを取るならランチを一緒にすればよいので、夜にお酒を飲みながらダラダラと話す必要はありません。夜の接待がなければ、当然のことながらビジネスが男性中心になることもありません。女性が進出しやすい香港は、日本のような飲み会文化が無いことも重要な要素だと思います。

いかがでしたか、香港にいると、日本でもこうだったらいいのになと思います。
女性の社会進出というとついついバリバリ働くやり手のキャリアウーマンばかりがイメージされてしまいますが、男と同様に戦っていける男らしい女性が増えることを男女平等と言うわけではありません。男性寄りの日本のビジネス社会を、男女どちらでも活躍できる社会になれば良いなと思います。

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