こんにちは、ヒナタです。
以前の記事で広東語勉強法について触れました。
本気で広東語を上達させる秘訣①
https://hidamarihk.blogspot.hk/#!/2018/02/blog-post_48.html
本気で広東語を上達させる秘訣②
https://hidamarihk.blogspot.hk/#!/2018/02/blog-post_7.html
ありがたいことに大変ご好評を頂きましたので、さらに広東語の勉強法について書こうと思います。
どこで勉強するか
広東語に限らず、外国語を勉強するにあたって、どこの国で勉強するかというのは非常に重要になります。日本にいながら広東語を勉強するのか、或いは香港に住んでなのか。それによってモチベーションも変わりますし、アプローチの仕方も変わります。日本に住みながら広東語を勉強しようと思えば、精神的にかなりの努力が必要となります。
なにせ周囲は日本語の環境なのですから、週に1回プライベートレッスンで香港人の留学生に教えてもらったところで大した内容は望めません。おそらく日本語ができるその香港人の先生と世間話をして大半の授業時間を潰すパターンが多いと思います。
それでも中には、ただならぬ精神力で広東語を自力で学習し、発音がめちゃくちゃでも広東語を話そうと、そういった香港人の先生に食いついて会話練習を無理やりやってのける強者もいます。
香港歌手の熱狂的なファンで、香港に通い詰めている女性などがそうです。
しかしある意味こういう人たちはモチベーションを高く保てているので日本でも勉強が続くのです。
年に数回香港に通っているのも、広東語を使う機会があるでしょうし、
数日でも広東語に囲まれるというのは良い刺激になります。
それで日本に帰って来てからもやる気を出して頑張れるのだと思います。
日本にいながら英語を勉強しても三日坊主で辞めてしまうのは、モチベーションが低いからです。会社のプレゼンだとか、社内の昇格試験のために英語のテキストをやっても伸び悩みます。
海外出張によく行く人など、定期的に海外で英語を使う機会がある人は自ずと伸びて行きます。
正式な広東語の先生はまず身近にいない
そもそも広東語の先生というのは無免許です。日本語教師のように日本語教育を学んだり、日本語教育能力検定試験に合格した先生とは違います。普通の日本人が日本語を教えられないように、普通の香港人に広東語は教えられません。
例えば「私は先生です。」の助詞「は」の意味は説明できますか。
「私が先生です。」との違いを分かりやすく説明できますか。
「私は今日は先生です。」の助詞「は」の説明ができますか。
おそらく普通の日本人なら、実際の場面でこれらのセリフを間違って使うことは無いと思いますが、
外国人に助詞の使い方を説明するとなると「これはこういうものだ」としか言えないと思います。
日本にいる広東語を教えてくれる先生というのは、その辺の語学学校にいる先生にしろ、インターネットで見つけたプライベートレッスンの先生にしろ、日本在住のただの香港人であって、ネイティブの発音を聞くことはできても、広東語を教えるスペシャリストではありません。
そういう香港人は広東語どころか、そもそも教師としての教養もありませんので
文法の説明どころか、授業の進め方や、生徒の誘導の仕方、指導の仕方など
何も知らないただの香港人なのです。
レッスンを受けたものの、2000円払って1時間世間話をして終わったというのはそういうところから来ています。ちゃんとした先生ではないので、授業準備もしていないし、こちらがたどたどしく広東語を話そうとしても、言葉が出てこないと先生はあくびをしたり、イライラしてこちらの言葉を遮られたりします。
もちろん広東語を体系的に教えてくれる先生はこの世に存在します。
香港大学や中文大学で広東語を教えている先生や、日本の大学でも広東語を専門としている教授は少数ですがいます。ただし、そういった先生に日本で習おうと思うとなかなか難しいですよね。
日本の大学では広東語を専門科として教えているところは現在ありませんので、その広東語を専門としている教授のいる大学の中国語学科なり国際文化コースなりを、わざわざ受験しなければなりません。あなたが今高校生でない限り、この選択肢はないはずです。
そういうわけで、日本で広東語を勉強しようと思うと少ないテキストと、そういった無免許の香港人に教わるしか方法がありません。最近はYoutubeでも広東語を教えている動画がありますが、これも素人がやっているので、本気で勉強したい人の教材には向いていません。暇つぶしに見る程度なら良いと思いますが、これでペラペラになると思ったら間違いです。
香港に住んでいる日本人は広東語がペラペラなのか
それでは、日本国内で勉強するよりやはり香港へ来て勉強した方が手っ取り早いのかというと、そうとも限りません。ご存じの通り香港は広東語の他に、英語や北京語が通じます。ですので、広東語ができなくても生活に困ることはほとんどありません。私は広東語が分かるので、日本人の出張者などと街を歩いていると「広東語が分かるんでしょう、あの人たち何を話しているの?」と聞かれることがあります。広東語は分かりますが、訳すほど大した話はしていません。ほとんどが食事にまつわる話題ですが、日本の雑踏の中にいるのと同じように、知らない人の話は言葉は分かっても話が見えないことが多いのです。
話はそれましたが、広東語がわからないからといってそれほど怖がる必要はありません。
言葉の分からない外国にいる不安は私も十分分かりますが、香港においては、わざわざ広東語でひそひそ話をして外国人を騙そうとしている人はそれほどいません。
香港にいる日本人の言語パターンを見て見ましょう。
・私の様に、広東語を勉強した者は主に広東語を話して生活しています。
・広東語と英語が両方できる人は、相手によって使い分けています。
・大学などで北京語を勉強し、広東語に興味が無い人は北京語で生活しています。
・北京語以外に英語も話せる人は両方をメインにして相手によって使い分けています。
・駐在員は、英語で生活をしています。仕事はほとんど日本語、スタッフとは英語。
社内で広東語で悪口を言われていてもわかりませんが、長くいる人は雰囲気でわかります。
(さすがに自分の名前の広東語読みくらいは聞きとれるので、自分のことを言われていると分か ります。そして香港人は、そういう日本人の裏をかいて日本人上司をあだ名で呼んだりします。)
・駐在員の奥様は、日本語のみで生活をしています。広東語の初級レッスンくらい受けたことがあれば、市場で買い物をすることもできるようになります。
・駐在員の子供は、まだ子供なのでものすごい速さで語学を吸収します。
日本人学校に通っている子は基本的に日本語だけですが、多少は英語や北京語の授業もあるので、それだけでどんどん吸収していきます。だた日本に帰ったらさっぱり忘れると聞きますが。
つまり何が言いたいかと言うと、日本人が香港に来たからと言って広東語が上手くなるとは限りません。あなたが英語をメインにするなら周りは英語ですし、北京語をメインとするなら北京語で話しかけてきます。広東語を勉強したいと思っていても、あなたが英語を使い続けていれば香港人は英語でしか話しかけてこないのです。
もしあなたが香港で広東語を勉強しようと思うなら、日本語はもちろん、英語や北京語など他に得意な言語があったとしても決して使ってはいけません。香港人は「柔軟性があるのでどんな言語でも対応できる」と言っていますが、要は相手とのコミュニケーションが一番楽な言語を選んでいるだけなのです。こちらがたどたどしい広東語で話しかけても、「ああっ?」と怪訝そうな顔をされて「イングリッシュ、オーケー?」とブロークンな英語をさも英語がデキでるかのように使ってきます。ここでこちらは英語に切り替えてはいけません。本当はそれくらいの英語はこっちも分かるものの、英語は一切わからないという顔をして広東語で話しかけなければなりませn。それでようやく相手が諦めて広東語を話してくれます。しかし、皆にみんなこうしてこちらの都合を押し付けると、中には心底嫌な顔をする人がいるので、無理強いは禁物です。
本気で広東語を上達させる秘訣④に続きます。
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